冒険物語の金字塔『十五少年漂流記』がアニメ映画で甦る。
今こそ伝えたい、“命”の物語。

大作家ジュール・ヴェルヌによって110年以上も前に生み出され、今なお愛され読み継がれる不朽の名作が、かわいいネコたちが大活躍するアニメーション映画となって甦りました。キャラクターデザインは映画『昆虫物語 みつばちハッチ〜勇気のメロディ〜』を手がけた河井ノア。
困難を乗り越えることによって深まる友情、希望を失わない勇気。そして生きることの意味。個性豊かな15人の姿をとおして‘命’の大切さを伝えていきます。

十五少年漂流記とは?

名作は色あせない。
親から子へ語り継ぐべき不朽の物語。

『十五少年漂流記』は、“SFの父”とも呼ばれる、フランスの作家ジュール・ヴェルヌが1888年に発表した、児童向けの冒険小説。原題は“Deux Ans de Vacances”(二年間の休暇)。

<ストーリー>
1960年、ニュージーランドの寄宿学校チェアマン校に通う8歳から14歳の少年たちは、夏休みにニュージーランド沿岸の航海に出るため帆船スウラギ号に乗りこみました。
ところが、船員たちが乗船するまえに、なぜか船は動きはじめ港を出て流されてしまいます。
そこへ嵐が襲いかかりました。船は漂流をつづけ、南太平洋を経て絶海の孤島に流れ着きます。少年たちは住人を求めて島を探索しますが、そこは無人島だったのです。家も食料も、すべて自分たちの力で手にしなければなりません。生き抜くための厳しい生活がはじまりました。
フランス人のブリアン、アメリカ人のゴードン、イギリス人のドニファン。国籍も年齢もちがう15人の少年たちは、かならず故郷に帰れることを信じて、力を合わせて困難に立ち向かっていきます。島を自分たちが通っていた学校と同じ“チェアマン”島と名づけ、洞窟を新たな家とし、アザラシをつかまえ食料とします。こうしてたがいに助けあい、友情を深め、生きる知恵を身につけていきます。もちろん凶暴なジャガーに襲われたり、島に海賊が上陸してきたりとさまざまなトラブルもおきますし仲間同士のいさかいもあります。さぁ、少年たちはどうやってニュージーランドに帰り着くことができるのでしょうか?

<日本では>
1896年(明治26年)12月)に『十五少年)』というタイトルで出版されました。その後1951年(昭和26年)に児童向けに内容を簡略化し題名を「十五少年漂流記」としたものが出版され、このタイトルが定着しました。
現在では複数の出版社から発行され、親から子へと読みつがれるロングセラーとなっています。また、夏休みの読書感想文課題)図書の定番としても知られています。

<ジュール・ヴェルヌ>
本名(ほんみょう)はジュール・ガブリエル・ヴェルヌ。1828年生まれ、1905年に亡くなりました。フランスの小説家です。代表作は『地底旅行』『海底二万里』『月世界旅行』『八十日間世界一周』などで、生涯で80あまりの小説を残(のこ)しました。『十五少年漂流記』はヴェルヌにとって唯一の児童向け小説です。また東京ディズニーシーの人気アトラクション“海底二万マイル”は『海底二万里』をもとに作られています。

関連作品

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執筆者

Yasuhiro Togawa