“永遠の妖精”オードリー・ヘプバーンの唯一の未公開作が今冬、全国にて劇場公開されることになりました。

  1930年に書かれた小説「うたかたの恋」。この悲恋小説を原作に1957年当時、『パリの恋人』『昼下りの情事』に出演し、その美しさの絶頂にあったオードリー・ヘプバーンが最愛の夫メル・ファーラーとの新婚時に共演、米NBCのブロードキャスト映画シリーズ「プロデューサーズ・ショーケース」の目玉企画として、1957年2月4日の20時から全米で一度だけOAされたTV映画が『マイヤーリング』である。

  そのOA以降は世界中どこでもまったく観る機会のない幻のヘプバーン主演映画として、その名前だけが伝説化していたが、当時のTV録画技術キネスコープ・レコーディングで保存されていたマスターをHDで復元化。2013年6月、ドイツ・ミュンヘンに於けるヘプバーン記念展でのワールドプレミア上映が行われた。そして、いよいよ没後20周年を記念しオードリー主演の “新作”映画が日本で公開!

当時のTV映画としては破格の製作費50万ドルを投入。監督には同じ題材を使った1935年のフランス名画『うたかたの戀』(シャルル・ボワイエとダニエル・ダリュー共演)始め数々の名作を監督していたアナトール・リトヴァクを起用。衣装にはアカデミー賞を3度受賞したドロシー・ジーキンズ(『サウンド・オブ・ミュージック』『緑の館』)等、豪華スタッフを結集。また当時のTVショーはライブ放送だったため、演技シーンは生放送での演技となっている。

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執筆者

Yasuhiro Togawa