日活配給の映画『凶悪』が、先週末9月21日に公開初日を迎え、興行収入ランキング第8位の大ヒットスタートとなりました。

600館、300館の公開規模の並みいる大作の中で、78館で公開された本作が、公開初週の興行収入ランキングで、初登場全国8位を記録!!

ノンフィクションを題材にした硬派で骨太な作品の上、R-15指定の凄惨な描写が多いことで、「映画関係者が気軽にオススメできないほど凄まじい映画」として、業界でも注目(!?)されていた映画『凶悪』が、そんな心配をよそに大ヒット!9/21-9/22の週末の興行通信ランキングで、初登場【第8位】の好スタートとなりました。
公開前の効果的なテレビスポット、パブリシティ、新聞各紙の熱い映画評などの露出で話題作として認知していたベースがありましたが、秋晴れの三連休の初日の午前中の動員は、さわやかな天候で映画館自体へ足を延ばす観客が多くなく、さらに映画の凄惨な内容が認知されていたことで足踏みする観客も多かったと推測されます。 
 しかし、土曜日に鑑賞した観客が絶賛する感想がSNSを中心に拡散されたことで、広がっていた認知度が、前向きな意欲度へつながり土曜の夕方から動員がアップ!3連休安定した興行成績をマークしました。

◆ 9/21(土) 観客動員数 12,065人/興行収入16,788,800円
◆ 9/22(日) 観客動員数 12,478人/興行収入16,898,700円
◆ 9/23 (月・祝) 観客動員数 11,811人/興行収入 15,601,300円

[9/21〜9/23の3日間計] 観客動員数 36,354人/興行収入 49,288,800円(全国78スクリーン)

  (例) 同規模でヒットした類似作品
「ヒミズ」(’11)79sc/初登場第9位
「アフロ田中」(’12) 72sc/初登場第9位
「苦役列車」(’12) 73sc/初登場13位
「夏の終わり」(’13) 58スクリーン/初登場第17位

幅広い観客層に支えられ、目標数字を大きく上回る勢いで推移!
今秋、まさかのデートムービーに!?

午後から夕方にかけての興行が特に堅調で、サブカル層、男性1人客が中心になると思われた客層でしたが、若いカップルや、女性層、ご年配の二人連れなど幅広い観客層を維持。若い層にいたっては、「なんかヤバイものを観た!」 という画像付きのツィートが多数みうけられ、いままで観たことがない新しいものを観たという意欲的な感想がアップされていたり、カップルで行きます宣言など、まさかのデートムービーとして認知されております。
凄惨さが取り沙汰されがちですが、作品が描くテーマや、根底にある社会問題などに深く感じるところがあったというコメントも多くみられ、今後も口コミから広い世代、年齢層への広がりが期待できます。

★togetter (http://togetter.com/li/567323
「映画関係者が気軽にオススメできないほど凄まじい映画『凶悪』とは」というツィートが拡散中!

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執筆者

Yasuhiro Togawa