9月21日(土)より、東京渋谷のシアター・イメージフォーラム(108席)にて公開中の映画『世界一美しい本を作る男–シュタイデルとの旅-』が、小規模公開ながら、連日満席の回が続出するヒットとなっている。

連休となった 9 月21日(土)・22日(日)・23 日(月・祝)の3日間は、いずれも 10:50 と 19:15 の回すべてが満席および立ち見となる盛況で、レイトショーの21:15 でも 5〜7割方の入りとなっている。

本作はドイツの小さな出版社「シュタイデル」社代表のゲルハルト・シュタイデルに密着したドキュメンタリー。同社はいまや日本では珍しい編集・印刷・製本・出版をすべて自社で行う徹底ぶりで有名で、それゆえ世界に名だたるアーティストたちから「自分の本を作ってほしい」という依頼が後を絶たない。本作は仕事で世界各国を飛び回るシュタイデルを追い、その人気の秘密にせまる。

客層は非常に幅広いが、中でも朝の回から 20 代〜30 代の学生やお洒落なカップル、40 代〜50 代の夫婦や女性の友人連れが目立った。また、“本作りに関する映画”ということで、本や本の装丁に関心のあるような客層が多くいると思われ、映画を見た後のパンフレットの購買率も約3割と高い売れ行きを示している。

パブリシティも好調で、公開前日に CX「めざましどようび」で紹介されたほか、新聞各紙でのレビューで、「妥協のない出版社に迫る」(東京新聞)、「いい仕事をするのに必要な全てが映っている」(読売新聞)、「誇り高き職人の仕事ぶりが伝わる」(日本経済新聞)などと紹介されたほか、J-WAVE やファッション誌でも特集や大枠で紹介された。公開前の前売の売れ行きも大変良く、イメージフォーラムでモーニング&レイトの作品としては通常よりも多い前売券 200 枚以上を販売。タイアップ展開も、代官山蔦屋書店や青山ブックセンター・渋谷タワーレコードなど、若者文化の発信地で常設棚を設けた展開やトークショーを多数予定している。

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執筆者

Yasuhiro Togawa