現在、開催中の第70回ヴェネチア国際映画祭にて引退を発表し、本日6日に会見を行った宮崎駿監督は、1941年1月5日生まれの72歳。引退発言には世界中からの注目が集まったが、昨年のヴェネチア映画祭コンペティション部門で、新作『パッション』を発表した『殺しのドレス』『アンタッチャブル』『ミッション:インポッシブル』などで知られるブライアン・デ・パルマ監督は、宮崎駿監督と同じ歳の1940年9月11日生まれの72歳。(*ブライアン・デ・パルマ監督最新作『パッション』、10/4(金)、TOHOシネマズ みゆき座他全国公開。)惜しくも映画祭では受賞はならなかったものの、世界を股に掛け、精力的に新作を発表し続けている。

 また、今年5月に『孤独な天使たち』が日本公開された『暗殺の森』『ラストエンペラー』で知られるベルナルド・ベルトルッチ監督も1941年3月16日生まれの72歳。病気によって車椅子生活を余儀なくされるも母国イタリアを舞台に監督生活50周年にして 10年振りとなる新作を発表した。(*『孤独な天使たち』は12/3(金)、ハピネットよりDVD&BD発売)。また、イギリスのコメディグループ「モンティ・パイソン」のメンバーとして一躍有名となり、『未来世紀ブラジル』『12モンキーズ』『Dr,パルサナスの鏡』のテリー・ギリアム監督も1940年11月22日生まれの72歳で現役の監督である。
さらに高齢での現役監督といえば、9月13日に公開される『許されざる者』のオリジナルを監督・主演したクリント・イーストウッドは1930年5月31日生まれの83歳。また、10月5日に監督作『ランナウェイ/逃亡者』が公開されるロバート・レッドフォードは、1936年8月18日生まれの77歳。現在でも一年に1本のペースで監督を続けるウディ・アレン監督も、1935年12月1日生まれで、レッドフォードと同じく77歳。

世界で最高齢の映画監督といえば、現在104歳のマノエル・ド・オリヴェイラ監督も9月14日公開の『ポルトガル、ここに誕生す〜ギマランイス歴史地区』など、まだまだ新作を発表し続けている。
このように世界では、72歳、それ以上の年齢でクオリティの高い作品を世に贈り出している監督は数多い。 宮崎監督と同世代の監督たちが作り上げた作品を、違った目線でご覧になってみてはいかがでしょうか。

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執筆者

Yasuhiro Togawa