集まったのは性欲を満たしたいだけの男女。『愛の渦』2006年第50回岸田國士戯曲賞受賞作!三浦大輔自身の手により、衝撃の映画化!
東京・六本木。高級マンションの一室で,毎夜深夜0時から朝5時まで開かれる裏風俗店の乱交パーティ。バスタオル1枚の男女達のぎこちない会話とあられもない性描写。
初対面の男女が「愛のないセックス」にいたるまでの過程をリアルに、かつ執拗に描く。
スキャンダルな設定を通して描かれるのは、乱交の情景だけではなく、『性欲だけの関係を描いても、必ず別の厄介な感情がついてくる。そのことに徹底的に向き合うことで人間の本質があらわになるその瞬間』(三浦監督談)。原作は、人気劇作家三浦大輔が主宰する劇団「ポツドール」の代表作であり、2006年第50回岸田國士戯曲賞に輝いた傑作舞台劇『愛の渦』。
その映画化にあたり、三浦本人があらたに映画用の脚本を書き、舞台では描くことができなかった“やり部屋”の情景と“宴の後”の切ない光景が付け加えられた。
映画という表現媒体を得て、ますます輝きをました映画版『愛の渦』。
新たに付け加えられた映画版『愛の渦』のあらたな結末とは…。
日本映画史上、最も過激な作品に挑んだのは、実力派男優と女優たち
面倒な段取りや駆け引きなしにセックスの相手と出会うための乱交パーティ。
が、そこでも、駆け引きや段取りを省くことはできない。人間関係が生まれ、差別が生まれ、優越感が生まれる。性欲をあらわにする人間たちのどうしようもなさを、リアルに、精巧に描く事によって、人間喜劇が露呈する。
池松壮亮コメント————————————————————‐‐
Qこの役のオファーを受けた時、そして出演を決めた時の心境
「三浦さんが自分を見ていてくれたことに驚きました。本を読んで、何ひとつ断る理由がありませんでした。」
Q撮影中の気持ち・三浦監督の演出を受けた感想
「巷ではドエス演出として有名な三浦さんですが、断固そんなことはありません。誰よりも作品を背負い、誰よりも作品に対して役者に対して愛情を注いでくれた誰よりも孤独な監督です。三浦さんを悪く言う人を僕は許しません。」
Q完成した映画をみた時の感想「改めて観ると凄いなと面食らいました。こんな描き方があったのかと。人間という動物を、日本人を描いた作品だなと思いました。」
Q共演の門脇さんの印象
「儚く脆く強く美しく誰よりも覚悟を持った女優さんでした。本物でした。」
門脇麦コメント——————————————————————————————
「とにかく撮影中は毎日必死でした。ずっとアドレナリンが放出され続けていたと思います。毎日感じていた現場の熱量や濃厚な空気感が完成した映画に映っていて、この作品をとてもいとおしいと感じました。」
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執筆者
Yasuhiro Togawa