映画史に輝くスーパースター、アラン・ドロンの最高傑作とも評される不朽の名作『太陽がいっぱい』が、アラン・ドロン日本初来日から50年を迎えた今年、スクリーンに蘇ります。
週替わりで外国映画50本を映画館で毎日午前10時からフィルム上映する特集上映「午前十時の映画祭」にて上映され、チケットは即日完売。企画上映ではなく、きちんと改めて劇場公開してほしいといった要望を受け、7月20日(土)より新宿シネマカリテにて35㎜プリントにて公開の運びとなりました。そして、今回は、当日一般1,000円、学生800円という料金にてご覧になれます。

数多い青春映画の中で、これほど鮮烈な青春像を印象づけた作品は少ない。ぎらぎらと輝く太陽、藍色の海に浮かぶ白い豪華なヨット、この素晴らしい舞台でドロンの魅力のすべてが華麗に開花したのである。『お嬢さんおてやわらかに』で登場したドロンはジェラール・フィリップ以来の典型的な二枚目として売り出した。そして永遠の名作となった『太陽がいっぱい』で演技的にも抜群の才能を発揮し、人気を決定的なものにしたのである。主人公のトム・リプリーはドロン自身とオーバー・ラップされ、美しく、力強く、哀しく男のロマンを発散させる。ドロンにとってもファンにとっても、『太陽がいっぱい』は忘れることの出来ない代表作である。
鮮やかなサスペンスと、甘美なヒットメロディー。映画音楽の巨匠ニーノ・ロータ(『ロミオとジュリエット』『ゴットファーザー』)の最高傑作ともいえる『太陽がいっぱい』のテーマ音楽は、ドロンの魅力と相まって映画音楽史上屈指の名曲となっている。『太陽がいっぱい』は、アラン・ドロンの持つ影と、ニーノ・ロータの名曲との奇跡的な出会いによって永遠の命を吹き込まれ、強烈な印象で、映画史に名を残す名作となった。

予告編::http://youtu.be/pbtBCv9CaCc

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執筆者

Yasuhiro TogawaYasuhiro Togawa