このたび、(株)新日本映画社/エスパース・サロウは、(株)トムス・エンタテインメントの協力のもと、カンボジアのシェムリアップ州にある小学校及び日本語学校で、やなせたかし原作のアニメ映画『ハルのふえ』をクメール語吹替版として上映することとなりました。

『ハルのふえ』は、昨年末に東京テアトル配給にて全国ロードショーされた、「やなせたかしシアター」のメインタイトルで、森で人間に化けたタヌキのお母さんに育てられた人間の男の子が、音楽の才能を認められ、街へ出て立派な音楽家になるというストーリー。

現地の子どもたちにも楽しんでもらえる様、台本を全てクメール語に翻訳し、現地のスタジオで現地のプロの声優による吹替収録が行われた。日本ではアクシ—(株)が編集作業を行い、歌の部分にはクメール語の字幕をつけて、上映用ブルーレイを完成させた。日本の映像制作会社や映画配給会社の全面バックアップのもとで、アニメ映画にクメール語吹替&字幕をつけるのは史上初の試みとなる。

この上映会は、非営利団体 CATiC が運営する「カンボジアに映画館をつくろう!」プロジェクト内の企画で、在日カンボジア大使館が行う「日カンボジア友好60周年記念事業」及び「日・ASEAN 友好協力40周年記念事業」に正式認定されている。

非営利団体 CATiC は、カンボジアの電気がない農村部に住む 子ども達のために、小さな映画館をつくりたいと考えています。
開発途上国であり、人口 1400 万人のうち 8 割が農業に従事しているカンボジア。
また、電力を使用している市民数は全人口のわずか 12%。このような状況で、娯楽に触れる機会がとても少ない子供たちに対して、“映画”という娯楽に定期的に触れることができるシステムを作りたい。映画との出会いをきっかけに、彼らの無限の可能性を広げてほしい。その思いを実現させるために、カンボジア農村部に移動映画館のシステムを定着させ、将来的には「子供達の夢を育む映画館」を建設することを目指しています。

<上映日程> ※以下、すべてシェムリアップ州にある学校です。
①7 月 10 日 一二三日本語教室
②7 月 12 日 はちどりスクール
③7 月 13 日 イキイキスクール
④7 月 14 日 スロラニュ小学校

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執筆者

Yasuhiro Togawa