全米公開時にわずか3日間で興収約10億円を稼ぎ出し、ボックスオフィスの週末興収ランキングで並みいる強敵を破り、全米初登場1位を獲得した『エンド・オブ・ウォッチ』は、ロス市警パトロール警官たちの、常に死と隣り合わせの任務と固い絆を描いたリアルなポリス・アクション。パトカー内に搭載されたビデオカメラによって、これまで映像化されることのなかったL.A.犯罪最前線が、凄まじいリアリティとかつてない臨場感でえぐり出されている。
  
  実際にサウス・セントラルで育ち、その土地と人間を知り尽くしたデヴィッド・エアー監督が書いた生々しい台詞の数々とこれはドキュメンタリー!? と思ってしまうほどの映像、そして撮影開始の5か月前からロス市警に実際に同行し訓練を受けた主演のジェイク・ギレンホールとマイケル・ペーニャ。ロサンゼルス警察の全面協力と監修を得て、犯罪都市L.A.の剥き出しの日常と、相棒のためには命を捨てることも辞さない制服警官たちの緊張感あふれる日々をリアルに徹底追及したことで話題を呼んでいます! 
  
  また、今年5月の選挙でロサンゼルス新市長に選ばれたエリック・ガーセッティ氏が、なんと本作にも市長の役で先行出演を果たしている! 火事になった民家から子供を助けだしたテイラー(ジェイク・ギレンホール)とザヴァラ(マイケル・ペーニャ)を表彰するシーンに、ロスの市長役で出演を果たし「この映画はとてもリアルで、ロス市警の警官たちが日々制服の下に抱いている、正義感を描いている」とコメントしているガーセッティ氏は、初のユダヤ人市長として選出され、全米の話題をさらった人物。主演のジェイクも昨年9月にガーセッティ氏を応援するために、寄付金を集めるプライベート試写会を実施。50ドルを寄付してくれた人を本作の試写会に招待したという。
  本当にロス市長に選ばれたガーセッティ氏の本作への出演は、まさに予行演習とも言える貴重なシーンとなった。「ロサンゼルスを再び偉大な都市に蘇らせたい」と熱く抱負を語ったガーセッティ氏は7月1日に就任式を終え、本格的に活動を開始する。リアルを徹底追求した本作に、また一つ伝説的な話題が登場した。果たしてロスの治安は改善されるのだろうか!? 今後も目が離せない。

●警察官用語  End Of Watch(EWO)とは●
警察官には1日の終わりに業務日誌を記録することが義務付けられ、最後に“EOW(勤務時間終了)”の3文字と時間を記入し帰宅する。もし彼らが二度と家に帰ることができなければ、それはもう一つの“EOW(殉職)”と呼ばれる。

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執筆者

Yasuhiro Togawa