2000年7月クールにテレビ朝日系列にて放送された連続ドラマ「トリック」。
  自称・超売れっ子実力派マジシャンの山田奈緒子(仲間由紀恵)と、頭でっかちで自称・天才物理学者、上田次郎(阿部寛)の“迷?”コンビが謎の怪奇現象を調査し、そのトリックを暴いていくという摩訶不思議なストーリーと、数多くのヒット作を生み出してきた鬼才・堤幸彦の演出による独特の世界観が多くのファンの心を鷲掴みにしました。
  2002年には待望の続編連続ドラマ「トリック2」が放送され、勢いもそのままに同年11月には初の劇場版となる『トリック劇場版』(2002年11月9日公開/興収12.9億円)が公開され、その後も連続ドラマ、映画、スペシャルドラマ、スピンオフドラマなどが多数制作され、堤監督の「トリックを国民映画にしたい!」という想いの通り、多くの“ファン”から愛される人気シリーズへと成長してきました。
  そんなトリックシリーズの完結編となる『トリック劇場版 ラストステージ』が来年1月に公開されることが決定しました。今回惜しまれながらも、そのシリーズに幕を下ろすこととなった「トリック」。本作は今までのトリックシリーズ同様、堤演出による笑えるギャグはもちろんのこと、今までのトリックファンは感涙必死の“泣ける”ストーリーに加え、「トリック」を見たことがない人でも“トリック”の世界を楽しめるような、長きに亘り続いてきた「トリック」シリーズの全てを濃縮した作品に仕上がる予定です。
  さらに今回は初の海外ロケを実施することも決定しており、ドラマからのレギュラー出演者である仲間由紀恵、阿部寛、生瀬勝久、野際陽子が総出演で最後のトリックを盛りたてます。全てがスケールアップをして堂々完結を迎える「トリック劇場版 ラストステージ」ぜひご期待ください。
  
  また、映画の公開に向けては「さよなら!トリック祭り!!」と銘打った大キャンペーンを実施。
連続ドラマ「警部補 矢部謙三2」(テレビ朝日系列 7月5日(金)スタート)の放送を皮切りに、映像、インターネット、オリジナルグッズ、ビデオグラム、出版、タイアップ企画など、様々なメディアで「トリック」ならではの展開を繰り広げてまいります。
連続ドラマ「警部補 矢部謙三2」では、放送終了後に毎回バージョンの異なる“劇場版PR映像”が
放送される事も決定致しました!!

これまでシリーズを支えてくれたトリックファンのみならず、今回初めて作品に触れるという人にも楽しんでいただけるような企画が盛りだくさん。シリーズのラストを飾るにふさわしいこの大キャンペーンによって、作品はさらなる盛り上がりを見せることでしょう!

「トリック」最後のお祭り騒ぎにも是非ご期待ください!

キャスト&スタッフのコメント
仲間由紀恵(山田奈緒子役)
『今回でトリックシリーズが終わってしまうのですね。20歳の時にトリックと出会い、ともに成長してきた奈緒子という役を演じることも最後だと思うととても寂しく、残念です。監督曰く、今回のトリックは「泣ける!」、また奈緒子と上田との関係にも進展があるかも・・・、ということなので、撮影は今から楽しみです。来年、スクリーンの前で全てのトリックファンが涙することは、奈緒子的には「まるっと全部お見通しだ!!」という感じです。』
阿部寛(上田次郎役)
『今回3年ぶりのトリックということで、新鮮な気持ちで上田次郎と向き合うことができると思っています。また、新しいキャストを迎え、シンプルで力強い人間ドラマが作れると期待しています。トリックにしかない世界観を思いっきり味わうつもりです。』

堤 幸彦監督
——いよいよトリックが完結します。
『「トリック」シリーズがはじまって13年。私は、これを延々と同じパターンでやり続け、「寅さん」のように国民映画にしようと思っていましたから、残念です、無念です、慚愧の念に耐えません。とはいえ、完結することが決まってしまった以上は、万感の思いを込めて取り組む所存です。映画の台本を読んで、私ははらはらと一人静かに泣きました。
本当に《泣ける》トリックです.。
これまでずっと「トリック」を応援してきてくださった方々は、「そう来たか」と思うような、構成の妙がありますし、お別れ感が漂った非常に切ないストーリーになっています。膝を打ちながら泣けますよ。とにかくファンを裏切ることは断じてありません。変わらなさが魅力であるとはいえ、さらに前よりワンステージアップした作品になります。はじめてトリックをご覧になる方には、ここに「トリック」のすべてがつまっているという、入門編としてまさにピッタリです。この映画をご覧頂いてから、第一シリーズの一話からもう一度見直して頂ければ、一層楽しめることと思います。』

——仲間由紀恵さん、阿部寛さんへメッセージ
『ふたりが作り上げた山田と上田は奇跡のカップリングです。何も言わなくても、ふたりが並んでいるだけで独特の雰囲気が醸し出されるというのは希有なことだと思います。最後だからといって特別な意識はなく、いつもどおり楽しくやっていきましょう。「トリック」だからこそ爽やかに終わりたいですね。ひとつだけ言っておきたいことは、シリーズ初の海外ロケを行うことになりました。非常に暑いロケになるでしょう。それは逃れることができませんので、覚悟してください(笑)。』
——来年1月の映画公開に向けて展開される「さよなら!トリック祭り!!」に対して。
『スピンオフドラマなど、僕が作るものも別のスタッフが作ったものも分け隔てなく「トリック」に関する様々な企画はどれもすべて僕自身、一番楽しみなんです。自分たちで作って自分たちが楽しめるという実に幸せな作品が「トリック」シリーズなんですね。七月放送の深夜ドラマ「警部補 矢部謙三2」も『トリック劇場版 ラストステージ』と微妙にリンクしているので、合わせてご覧ください。』

—堤監督にとって「トリック」とは。
『先日、病院に行ったら、そこの先生に「『トリック』の人ですよね?」と言われたほど、認知度が高い作品ですし、もはやトリック=堤幸彦といっても過言ではありません。「トリック」をやる前は、仕事に対してどこか緊張していた部分がありました。いい意味の緊張感は常に必要ですけれど、どこか肩に力が入り過ぎていたところがあって。それが「トリック」をやることで解けていった。そこで試した発想やちょっとした即興演出などが、その後の自分の仕事のやり方のベースとなって発展していきました。そういう意味で「トリック」は「実家」であり、僕のDNAです(笑)。本当にこの作品には感謝しています。』

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執筆者

Yasuhiro Togawa