2012年ヴェネチア国際映画祭アウト・オブ・コンペティション部門正式出品作品
2012年ハンブルグ映画祭監督賞ノミネート
2013年ドイツ映画賞音響デザイン賞ノミネート

幼かった頃の、ほんの出来心によるイタズラ。人は成長するにつけ、嫌な事を忘れて過ごしていく。しかし、その出来事が誰の一生を左右し、それをずっと恨んで過ごしているかもしれない。
ドイツ発のサスペンス・スリラー『ロスト・メモリー』が7月20日(土)よりヒューマントラストシネマ渋谷にて公開となります。
主人公が、幼い頃の失ってしまった記憶をたどるにつれ、次々と明らかになっていく真実と、観る者の想像を次々と超えていく展開に、観客は否応なく惹きつけられ、待ち受ける衝撃のラストに、あなたは自分の過去の記憶さえも振りかえざるを得ないであろう。2012年ヴェネチア国際映画祭にてお披露目され、その衝撃的な展開と、綿密に練られた脚本によって、各国の評論家から高い評価を得た。島に漂う不穏な空気の正体は、行方不明になっている少女の亡霊か?それとも・・・。

ハンナとクラリッサは子供の時からの親友同士。毎年二人は夏のバカンスを二人の両親とともに小さな島で過ごしていた。それから25年後、連絡が途絶えていたが思わぬ形で再会する。ハンナは今や結婚し7歳の娘を持ち、地元の病院で主任の医者として働いていたが、その病院で睡眠薬の過剰摂取でER(救急治療室)に旧友クラリッサが担ぎ込まれたのだった。二人は昔の友情を取り戻し、ハンナの娘とともに、子供時代に過ごしたあの島で数日間を過ごすことにする。しかし、島はどこか不気味な雰囲気が漂っていて、島に住んでいた遊び友達であったマリアが子供の時に失踪し、それ以来行方がわからなくなっていることを知る。何か恐ろしい事が島で起きたに違いない。しかしなぜかマリアの存在自体を忘れ去ってしまっており、過去を探り始める。ハンナがその暗い秘密に近づけば近づくにつけ、恐怖が募っていく。そして明らかになった真実は、ハンナの想像を絶する、恐ろしさに満ちたものだった…。

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執筆者

Yasuhiro Togawa