現在、公開中の『旅立ちの島唄〜十五の春〜』。大ヒットを記念し、シネスイッチ銀座では6月の毎日曜日に吉田康弘監督の4週連続ティーチインの開催が決定しました。いずれも13:25の回上映後に行います。

沖縄本島から360キロ離れた絶海の孤島・南大東島を舞台にした本作。島に高校がないため子供たちは進学のため“十五の春”に旅立たなければならないが、父と二人暮らしの優奈(三吉彩花)は父(小林薫)を置いて島を離れることに思い悩む…というストーリーで、かつて日本映画の名作が描いてきた“家族の想い”が甦り、上映後には感動で号泣する観客も多く、劇場には「いま一番泣ける映画ですね」という感想も。

監督は、『ヒーローショー』『黄金を抱いて飛べ』など井筒和幸監督作の脚本家としても知られ、本作が長編二作目と なる吉田康弘。公開前から試写会で何度もトークを行ってきましたが、映画に感動して泣いた観客が、監督の話を聞いてさらに感動し、トークの後は毎回握手やサインを待つ人々の列が途絶えないほどの大人気ぶりでした。

そして「監督のトークが本当に素晴らしい」という評判が評判をよび、配給会社に「監督のトークはもうないのか」という問合せが多くなったため、今回の4週連続トークショーが企画されました。

吉田監督のトークの素晴らしさは、「観光的な沖縄ではなく、沖縄の人が見ても満足してもらえる内側からの視点で映画をつくりたい」と撮影前から現地でていねいに取材を重ね、南大東島とそこに暮らす人たちを深く知り、心底愛している事が聞く人に伝わること。そして、ユーモアを交えて観客を楽しませながら、映画への想いをまっすぐに伝えてくれること。これはまさに監督の人間力です。

母親役で出演の大竹しのぶさん は、吉田監督の前作『キトキト』以来、次回作に参加することをずっと楽しみにしていたと言い「ヨッシー(監督の愛称)のためなら何でもやる」。父親役の小林薫さんは「スタッフ・キャストから愛され慕われる人 間力、そして人柄。これからも映画を撮り続けてほしい」とエール。

映画本編はもちろんのこと、そんな吉田監督のトークを聞けば、観客はさらに魅了されることは間違いありません。

6月9日(日)のトークには、南大東島出身の伊佐亮建さん(22歳)も参加し、聞いてビックリのリアルな南大東島の話を聞かせてくれます。想像がつかない離島での暮らしの一端を知ることができるまたとない機会でしょう。

監 督ティーチイン実施日:6月2日(日)、6月9日(日)、6月16日(日)、6月23日(日)の13:25の回上映後

*6月9日(日)はゲストに南大東島出身の伊佐亮健さんを迎えます。その他の日にも飛び入りゲストあり!?

関連作品

http://data.cinematopics.com/?p=50182

執筆者

Yasuhiro Togawa