2014年公開『私の男』に、高良健吾の出演が決定!

桜庭一樹の直木賞受賞作を熊切和嘉監督が映画化する話題作『私の男』の春編の撮影が4月11日から、5月3日まで行われ無事クランクアップを迎え、注目の追加キャストが発表された。すでに発表されている浅野忠信、二階堂ふみ、藤 竜也のほか、今回新たに高良健吾の出演が発表された。高良が演じる役柄は、東京に移り住んだ淳悟と花と出会い二人に翻弄される尾崎美郎役。物語中盤に華を添える。熊切組初参加となった高良は、「今回『私の男』の現場に呼んでいただいて本当にうれしいです。撮影中に監督から「いいっすね!」といわれると「熊切組で芝居しているんだ」と実感が沸いてきました。」と語る。
ほかに、三浦誠己、安藤玉恵、三浦貴大らも参加し、演技派が脇を固めている。

第138回(2008年)に直木賞を受賞し、単行本・文庫累計40万部を誇る桜庭一樹原作の「私の男」。
直木賞受賞直後から映画化オファーが相次ぐものの実現にいたらなかったが、今回『海炭市叙景』(’10)などで世界中から注目される熊切和嘉監督が、本作の映画化を熱望し実現した。
北海道紋別を舞台に、孤児となった少女・花と、彼女を引き取ることになった遠縁の男・腐野淳悟の禁断の愛を描く。

主演の腐野淳悟には、国内外問わず、様々なジャンルの作品に出演、今や日本映画界に欠かせない存在となった日本を代表する俳優の1人である浅野忠信。天災の後、孤児となり遠縁の淳悟に引き取られる花を、16歳にして『ヒミズ』(’11)で ヴェネチア国際映画祭最優秀新人賞に輝き、強烈な存在感で若手女優の中では他の追随を許さない二階堂ふみが演じている。今回発表された高良健吾は、東京に移り住んだ淳悟と花と出会い二人に翻弄される尾崎美郎役を演じ、物語中盤に華を添える。また、作品のキーパーソンである、淳悟と花の親戚・大塩に扮するのは名優・藤 竜也。熊切和嘉監督のもと、桜庭一樹も太鼓判を押す強力なキャストが、集められた。

撮影は、物語の重要な背景となる流氷を待って2013年の1月20日に、北海道・紋別にてクランクイン。
ウトロの撮影現場には原作の桜庭一樹も訪問した。紋別、ウトロでの冬編の撮影は2月2日に終了。
春編として、撮影を4月11日から紋別にて再開、4月25日より東京ロケとなり5月3日にクランクアップした。
熊切監督は、本作の撮影においてシーン別に16㎜、35㎜、デジタルと撮影機材も使い分け、北海道の雄大な自然を余すところなく捉えるべく指揮を振っている。2013年完成予定、2014年の公開予定。

<浅野忠信/コメント>
自分にしかできない役だと思いました。今の自分のキャリアをぶつけるには最高な役だと思います。
話を活かすために、それぞれの役と役の関係を作るコミュニケーションにいつも以上に気を遣わなければ
いけないように思いました。(紋別、ウトロでのロケは、)慣れない寒さはありましたが、それが逆に役にも
活かされてると思います。北海道の持つ不思議な力をいつも感じていますが、今回は流氷等の触れたことのない北海道に触れ感動しました。(監督、共演者との撮影は?)ある感触は得ています。
この感触をみんなで大切にして最後まで諦めず粘り強く追求して行きたいと思います。

<二階堂ふみ/コメント>
運命の役だと思いました。桜庭先生のファンだったので原作を読んでいました。
映像化は不可能と思っていました。脚本を読んで早く現場に行きたいと思いました。
(紋別、ウトロでのロケは、)とにかく寒かったです。監督は運命の人です。

<高良健吾/コメント>
熊切監督と初めてお会いしたのは『M』(‘07)でロッテルダム国際映画祭に行った18歳の時でした。
もともと監督の作品のファンだったので、今回『私の男』の現場に呼んでいただいて本当にうれしいです。
撮影中に監督から「いいっすね!」といわれると「熊切組で芝居しているんだ」と実感が沸いてきました。
(共演者の印象は?)二階堂さんは覚悟を持って芝居をしているのが伝わってきたので、一緒に演じられて楽しかったです。

<藤 竜也/コメント>
これはヤバイ映画になるぞ、と思いました。
(紋別、ウトロでのロケは?)吹雪くオホーツクはまるで白い闇でした。
この作品の叫びのような気がしました。集中度100%です。

<監督:熊切和嘉/コメント>
本質的なところでその役柄として信じ切れるかどうか、というのは言わずもがな、今回の作品は季節を分けての長期撮影、そして、内容が内容なだけに、俳優に絶対に恥をかかしてはいけない、最後まで心中する覚悟で愛し続けることが出来るか———大げさに言うと、そんなことを考えました。
日々、素敵な共犯関係を築いています。

<原作:桜庭一樹/コメント>
キャスティングを聞いたとき、さまざまな映画で素晴らしい姿を見てきた役者さんたちなので、とてもうれしく思いました。この映画でしか目撃できない花と淳悟の姿を、わたしも心から楽しみにしています。

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執筆者

Yasuhiro Togawa