『三国志』と並ぶ歴史スペクタクルドラマの至宝『水滸伝』が、構想10年、総製作費55億円を投下し空前のスケールで完全映像化され、6月5日よりDVDリリースとなる。この「水滸伝」の物語に歴史漫画などで人気を集める漫画家・森秀樹が、作品に感化されて描き下ろした「水滸伝」B2スペシャルポスターを、「劇場版 水滸伝」の初日の入場者のみ限定で無料配布されることが決定した。

今回の企画は、リイド社のコミック誌・コミック乱ツインズ戦国武将列伝と「水滸伝」のコラボ企画を模索していたジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメントの打診で、企画が実現したもの。中国の墨家をめぐる攻防を描いた大ヒット漫画「墨攻」(ビッグコミック)を手がけた森秀樹は、コミック乱ツインズ戦国武将列伝で「獣〜シシ〜」の連載をスタートしたばかりで、まさに多忙を極めるタイミングだったのだが、歴史や戦国ファンを中心に熱いファンを持つ漫画家であることから、ジェネオンから熱烈オファーがあったこともあり、編集部を通して打診。本人も「水滸伝」ならばぜひやりたい、と快諾し、イラストを描き下ろすことが決定した。
本ビジュアルは6/26発売の「コミック乱ツインズ 戦国武将列伝」でも拝める事が出来る予定との事だが、B2サイズの大きなサイズで手にいれるのはここが最初で最後になるかもしれない。

今回の企画に対し森は、「私は縁(えにし)という言葉が好きです。出合い、運命、人生等、様々な意味が含まれています。男と女の縁(えん)なれば、艶(えん)ともなりましょうが、男と男の縁(えん)、それが仕事となれば義(ぎ)となります。水滸伝のペン画の依頼は血湧き肉躍る仕事でした。義(ぎ)が偽(ぎ)とならぬよう、技(ぎ)でもって応える。B3判の真白な紙に水滸伝の世界を描くため、ペンで万を超える線を引きました。水滸伝にちなんで一万八百本としておきましょう。縁(えん)は義(ぎ)となり、技(ぎ)で応え、再び円(えん)となり、生活の糧となります。たった一枚の絵ですが、私にとっておそらく最初で最後の水滸伝<演義>となります。楽しかったです。ありがとう。」
とコメントを寄せており、まさに梁山泊に108人の英傑たちが集まるかのごとく、「水滸伝」の魅力にひき寄せられたかっこうだ。

今回ポスターが配布される映画「劇場版 水滸伝」は、もともと全86話のテレビドラマシリーズとしてDVDで6月5日からリリースする作品が基となっており、総尺3870分もの本編から、102分の作品にまとめあげ、映画として劇場公開するもの。DVDリリースの前に、劇場公開する作品はこれまでになく、初めての試みとして注目を集めている異例の映画で、5月25日より、ユナイテッド・シネマ豊洲にて超限定公開となる。初日プレゼントがもらえる25日の座席は現在劇場ホームページで絶賛前売り中だ。確実に入手したいファンの予約が集中しそうだ。

社会からはじき出された志高き男たちが、世のため、人のために身を捨てて立ち上がっていく姿が、観る者の心を揺さぶる「水滸伝」。DVDは6月5日より、毎月順次リリースとなる。なお、本作の宣伝漫才師として就任したお笑い芸人、ナイツによる舞台挨拶付き上映も5月30日(木)に予定している。(19:30上映の回)

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執筆者

Yasuhiro Togawa