今秋最大の話題作、映画『共喰い』の特報およびティザービジュアルが完成致しました。

日本を代表する世界的映画監督・青山真治と、芥川賞受賞会見で世間をにぎわせた作家・田中慎弥との奇跡のコラボレーションが実現!昭和最後の夏の山口県下関市を舞台に「行為の際に女を殴る」性癖のある父と、その愛人と暮らす男子高校生のひと夏の物語を、なまなましくも格調高く描く、映画『共喰い』。父と同じ忌まわしい血を受け継ぎ、爆発しそうな性的欲求を抱えて生きる主人公・遠馬と彼を取りまく女たち-暴力と性、人間の奥底に潜む深い深い闇があぶりだされていき、物語は原作にはないオリジナルのエンディングへ-。

映画製作時には「小説『共喰い』こそが一番だと私は思っています。勝負です。」と挑戦状を叩きつけていた田中慎弥が、完成した映画をみて「ああ、やられた、」と悔しがりながら映画を絶賛。いわゆる「原作モノ」の枠を越えた傑作がここに誕生しました。血と汗の匂いが画面からにじみ出す衝撃の特報予告、文学的な香りが漂うティザービジュアルが解禁となりました。

【 特報はこちらからご覧ください⇒ http://youtu.be/Ie7d7h8fGbE 】

≪原作者・田中慎弥からの絶賛コメント!≫

私が物語のクライマックス近くに書いた幻想的な場面を、映画は全く違う形で描いています。ここを見た時、ああ、やられた、と思いました。この場面はこういう風に描かれるべきだった、だからこそあのクライマックスが成立するんじゃないか、と悔しくなりました。さらに、小説の結末を越えたところまで、映画はすくい取ってくれています。
それは実のところ、私も書こうとしていたことでした。思い切ってその手前で小説を終らせることで、作家としては達成感がありました。ですが映画はその先を追いかけて、大きな生命力へと到達する女たちを出現させました。

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執筆者

Yasuhiro Togawa