AQFFは、アジアのクィア映画だけを上映する唯一の映画祭です。アジアのクィア映画、とりわけインディペンデント映画を発掘し、日本ならびに世界へ紹介することを目的として2007年に誕生しました。これまでのAQFFでは、後に日本でも劇場公開された『後悔なんてしない』や、台湾の若手実力派俳優モー・ズーイーが主演した名作ドラマ『蓬の花』、そして『881 歌え!パパイヤ』のロイストン・タンが初めてゲイを真っ向から扱った短編『アニバーサリー』など、話題作の数々を日本初上映でお届けして参りました。
 第4回目となる今回のAQFFでは、『Orzボーイズ』のヤン・ヤージャ監督の4年ぶりの新作で、台湾の人気俳優ジョセフ・チャンやグイ・ルンメイらが出演した『GF*BF』、韓国の若手実力派監督イ=ソン・ヒイルの最新作となる3部作『One Night and Two Days』など、全12プログラム、計27作品を上映致します。その内、ジャパン・プレミアは23作品、東京プレミアは2作品です。会期は5月24日(金)〜26日(日)/5月31日(金)〜6月2日(日)の6日間、ここでしか観られない作品が目白押しです。お見逃しなく!

<AQFF2013注目作品>

『GF*BF』(106分/2012/台湾)
「Orzボーイズ」のヤン・ヤージャ監督の4年ぶりの新作。「花蓮の夏」のジョセフ・チャン、「モンガに散る」のリディアン・ボーン、「藍色夏恋」のグイ・ルンメイら台湾の人気俳優が集結し、20年以上にわたる3人の手さぐりの愛の物語を、激動の台湾社会を背景に描いた感動のドラマです。今年の大阪アジアン映画祭で日本初上映され、大反響を呼びました。第14回台北電影奨ではジョセフ・チャンが主演男優賞を、第49回金馬獎ではグイ・ルンメイが最優秀主演女優賞を獲得しています。

『One Night and Two Days』
(157分/2013/韓国)
イ=ソン・ヒイル監督の最新作である中編2作、長編1作から成る3部作を一挙上映する特別プログラム。ゲイであることをカミングアウトした韓国初の映画監督、イ=ソン・ヒイルは、韓国のゲイ解放運動の先駆けとなった短編「シュガー・ヒル」や、インディーズ映画としては異例の大ヒットを記録した初長編「後悔なんてしない」(第1回AQFFで日本初上映)などを監督しています。今作は高校教師と生徒の駆け引きを描いた「あの夏、突然に」、兵役中の青年と元指導官との秘密に迫った「南へ」、2011年に起きたホモフォビア暴行事件を元に作られた「白夜」(今年のベルリン国際映画祭で上映)の3話で構成されています。

その他、ゲイとレズビアンの偽装結婚をコミカルに描いた「2度の結婚式と1度の葬式」(英題:Two Weddings and a Funeral/韓国)、タイのホアヒン国際映画祭で観客賞を獲得した傑作「愛なんていらない」(英題:It Gets Better/タイ)など、話題作の数々を上映致します。

AQFF2013開催概要
□名称:第4回アジアンクィア映画祭
□会場:シネマート六本木/東京都港区六本木3-8-15/六本木駅より徒歩約2分
□日程:2013年5月24日(金)〜26日(日)/5月31日(金)〜6月2日(日)/2週末、計6日間
□チケット(前売券はe+ウェブサイトにて、当日券は劇場1F窓口にて販売致します)
■日時指定1回券/前売1300円、当日1500円(自由席)
■クロージングプログラム券/前売2500円、当日2700円(自由席)
□主催:AQFF運営事務局
□公式ウェブサイト:http://aqff.jp/

執筆者

Yasuhiro Togawa