舞台はスペイン北西端ガリシア州のサンティアゴ・デ・コンポステラ。世界遺産であり巡礼の終点地としても知られる名高い街で、幸せを求める人々が織りなす1日の物語。

昔、想いを寄せていた女性から突然、昼食の誘いを受けるストリートミュージシャン前夜(ルイス・トサル)、バーで夜通し呑み明かし、そのまま朝食にありつく酔っ払いの男2人、お腹をすかして市場のチョリソを盗むマケドニアの青年、兄を手料理でもてなしながら、ゲイであることを隠し通そうとする弟、約束に現れない恋人のために、ひたすら料理を作り続ける脇役俳優、毎日毎食沈黙の中で質素な食事をする老夫婦などなど、
誰かの朝食で始まった物語は、誰かの昼食で思いがけない展開をみせながら、誰かの夕食へと向かう。
何かを思い、朝食、昼食、夕食のテーブルを囲む人々、それぞれの物語がお互いにに交差しながら、味わいを深め、熟成していく。
製作・主演は、2月公開の「ザ・ウォーター・ウォー」で、ガエル・ガルシア・ベルナルと共同主演している個性派俳優ルイス・トサル。約90時間の素材を半年かけて編集した。

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執筆者

Yasuhiro Togawa