「死にゆく父の顔を写真に撮る」という“おつかい”と、行き着いた先に待っていた人生の修羅場で奮闘する姉妹を通して、母の思いや家族の絆を描きだす、『チチを撮りに』。本作が2013年2月16日(土)より新宿武蔵野館にて公開となります。

そしてこの度、第63回ベルリン国際映画祭(2013年2月7日[木]〜17日[日]開催)に正式招待されることが決定いたしました!ジェネレーション部門は児童向けのKプラスと若者向けの14プラスの二つから構成され、本作は14プラスに出品となります。最優秀賞にはクリスタルベアー賞が贈られる本部門には2010年に『サマーウォーズ』(細田守監督)が出品されております。

監督は、本作で長編映画監督デビューを果たし、その独自の感性と視点に熱い視線が集まる中野量太。次代を担うクリエイターを発掘する「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2012」で日本人監督として初めて「監督賞」を受賞、「SKIPシティアワード(今後の可能性を感じる監督に授与)」をダブル受賞する快挙を成し遂げた新鋭です。オランダ・香港に拠点を置く世界的な映画セールス会社“フォルティッシモ・フィルムズ” (アジア映画のセールスでは世界トップシェアを誇り、近年の日本映画 では岩井俊二監督作品全般、李相日監督『フラガール』(06)、黒沢清監督『トウキョウソナタ』(08)、是枝裕和監督『空気人形』 (09)、トラン・アン・ユン監督『ノルウェイの森』(10)など国内外から高い評価を得ている作品を担当していることで知られる)が国際販売権を取得し、海外の映画関係者からも熱い期待と確かな評価を集めています。

キャストには、可笑しくもリアルな掛け合いがみどころの姉妹には、柳英里紗と松原菜野花。笑ってちょっぴり涙して、心がじんわり温かい。人生が愛おしくなる、ユーモアとペーソスに溢れた日本映画です。
また15日(土)に行われた、第55回アジア太平洋映画祭(12月14日〜16日開催)授賞式にて、本作で心意気ある母親役を演じた渡辺真起子(『ギリギリの女たち』『ヒミズ』ほか)が、最優秀助演女優賞を受賞し、その喜びの声も届きました。

「とにかく驚いています。同世代の監督の劇場デビュー作品での今回の受賞は、とても大きな喜びです。関係者の皆様にお礼を申し上げたいです。監督と100回位ハグしたいです!」(渡辺真起子)

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執筆者

Yasuhiro Togawa