「ちいさなひとのえいががっこう」は子どものための映画学校を作るべく立ち上げられた、ボランティアによるサークルです。これまで「おはなしくらべ」などの子ども映画会を過去に43回、また「映画館遠足」を6回企画して実施してきました。
http://yaplog.jp/eigagakkou/

世界中で大人気のサーカス「シルク・ドゥ・ソレイユ」。そのパフォーマンスや公演を3D映画化した『シルク・ドゥ・ソレイユ3D 彼方からの物語』が11月9日に公開されます。また、10月6日から12月16日まで汐留ミュージアムで、ジョルジュ・ルオーによる絵画展「アイ・ラブ・サーカス」も開催されます。この映画公開と展覧会開催を記念して、ちいがくでは、サーカスをテーマにしたアニメーションや実写劇映画を上映します。
映画でサーカスの世界を体験してみませんか?

上映の合間には16mmフィルム映写機を近くで見学しながら、映写の仕組みを学ぶプログラムも予定しています。子どもたちはもちろん、親にとっても楽しめるプログラムとなっています。
入場は無料。

■開催概要
主催:ちいさなひとのえいががっこう
助成:独立行政法人国立青少年教育振興機構(子どもゆめ基金)
後援:杉並区教育委員会
協力:特定非営利活動法人東京フィルメックス実行委員会
日時: 2012年10月27日(土) 14:00-15:45
会場:杉並区立中央図書館 視聴覚ホール (杉並区荻窪3-40-23)
    →JR中央線、地下鉄丸ノ内線「荻窪」駅南口から徒歩10分
   地図→https://www.library.city.suginami.tokyo.jp/TOSHOW/html/SHISETSU/index_01.html
料金:無料(先着50名)
ブログ:http://yaplog.jp/eigagakkou/
お問い合わせ:ちいさなひとのえいががっこう(担当:岡崎)
   e-mail: eigagakkou@hotmail.co.jp
  *大人だけの参加(見学、取材など)をご希望の際はあらかじめご連絡ください。

■上映スケジュール
【14:00 開始】
 14:00 映画を観る前のお話
 14:05 上映開始
     「トム&ジェリー ジャンボ」16mm、7分
     「ウサギさんの夢 ウサギとライオン」16mm、8分
     「プルートのサーカス」16mm、8分
 14:35 休憩、映写機見学
 14:50 上映再開
     「ゆかいなピエロとにげだした六匹の熊」16mm、52分
 15:42 上映終了、おわりのことば
 【15:45 終了予定】

■上映作品の解説
「トム&ジェリー ジャンボ」
(7分/1951年/MGM/アメリカ/カラー/16mmフィルム)
山道を走るサーカスの列車では親子の象が気持ち良さそうに眠っています。列車がガタゴトゆれるうちに子象のジャンボがころがり落ちました。ジャンボは転がり続け、トムとジェリーの住む家の中に入ってしまいました。仲良くなったジェリーとジャンボは2人でトムをからかいます。ジャンボは大きなジェリーに変装してトムを驚かせました。トムが怒ってライフルを持ち出してきたので、ジェリーとジャンボは逃げ回ります。そこへ母象がジャンボを探しに現れて…。原題:Jerry&Jumbo.セリフなし。

「ウサギさんの夢 ウサギとライオン」
(8分/1982年/ブルガリア・フィルム/ブルガリア/カラー/16mmフィルム)
ウサギがおりの中でふるえています。これからライオンの森に放されるからです。ライオンが襲いかかってきて大ピンチ、そこへハンターが次々にライオンを鉄砲で撃っていきます。ウサギは自分がライオンを倒したのだと勘違いし、勇気が出てきました。ついにライオンを乗りこなし、群れを追い払ってしまいます。ライオンのしっぽをつないでなわとびしたり、つなわたりしたり、ムチでサーカスのようにつかいます。でも…。セリフなし。

「プルートのサーカス」
(8分/1945年/ディズニー/アメリカ/カラー/16mmフィルム)
プルートは通りがかったダックスフントのダイアナに恋をしてしまうが、彼女はサーカスのスター犬に夢中。プルートはスター犬になりたくて、庭でサーカスの練習を始めますが、失敗の連続です。それをみたブルドッグのブッチに、プルートはバカにされました。ケンカをふっかけるも、ブッチにかなわずに追いかけられるうち、ハシゴのぼりやつなわたり、たる転がしなどなど、サーカスの曲芸を奇跡的に演じてみせます。最後の仕上げは人間大砲!素晴らしい演技を目にしたダイアナはプルートにめろめろになりました。セリフなし。音のみ。原題:Wonder Dog.

「ゆかいなピエロとにげだした六匹の熊」
(52分/1979年/チェコスロバキア国営放送/チェコスロバキア/カラー/16mmフィルム)
ピエロとチンパンジーと6匹の芸をする熊はサーカスの人気者。ところが、なくしたボールペンを探しにきた子どもたち3人組をかばったために、ピエロはサーカスをクビになってしまいます。ピエロは炊事婦に変装して、子どもたちの通う小学校にチンパンジーと一緒にもぐりこみます。同じころ、悪い男に団長がだまされて、6匹の熊は役立たずのブタたちと交換されてしまいました。列車で運ばれそうになった熊たちは、隙をみて大脱走します。オートバイや自転車、キックボードに乗って町を走り回り、ピエロと同じ学校にもぐりこみました。熊たちを見て掃除婦と用務員が気絶してしまったので、ピエロは炊事婦に加えて一人三役をこなす羽目になります。ちょうど同じ日に、視学官が小学校の様子を視察にやってきました。学校を案内する校長ですが、チンパンジーや熊たちが学校中をうろうろ歩き回り、ピエロや子どもたちと愉快なドタバタ騒ぎをくりひろげます。
監督:オルドリッチ・リプスキー/原作・脚本:ミロシュ・マカウレッツ、オルドリッチ・リプスキー/音楽:ウラスティミル・ハラ/主演:ルボミール・リプスキー、イリ・ソヴァッグ、セン・リピチェック/日本語声の出演:石井敏郎、野沢雅子

★★ オルドリッチ・リプスキー プロフィール ★★
(Oldřich Lipský, 1924年7月4日 – 1986年10月19日)チェコ・ボヘミア南東部出身。カレル大学で哲学を学んだのち、プラハ風刺劇場で舞台のアートディレクターとして従事。映画に転じ、バランドフ撮影所でシナリオライターの経験を積みつつ『めんどりと寺男』で監督デビュー。生涯を通じ一貫して笑いと風刺に満ちた作品を撮り続けたチェコ・コメディ映画の巨匠である。
サーカスに深い思い入れを持ち、自身何本ものサーカス映画を手掛けているリプスキーは、1959年にチェコ国立サーカスが日本に招聘された折、映像と舞台を合体させるという画期的な手法で総合演出を務めたこともあるという。日本ではこれまでに、西部劇コメディ『レモネード・ジョー 或いは、ホース・オペラ』(1964)、未来からタイムトラベルで刺客が送り込まれるSF映画『アインシュタイン暗殺指令』(1969)、アメリカの探偵が食人植物とプラハの町で対決する『アデラ/ニック・カーター、プラハの対決』(1977)、ジュール・ヴェルヌ原作の『カルパテの謎』(1981)がDVDやVHSで発売されている。
1986年没・享年62歳。同年発表した『偉大なる映画泥棒』が遺作となった。

■「ちいさなひとのえいががっこう」とは…?
 「映画を勉強しよう!」をコンセプトに、子どもも親も一緒になって映画を楽しめる場を作りたい、とボランティアの有志が集まって活動を始めたサークルです。これまでに「こどもえいがかい」を43回開催してきました。
活動を開始してから7年が経ちました。これからもいろいろな映画上映会で映画を楽しんだり、近くの映画館へ遠足に行ったり、映画の作り方の秘密を知るためのワークショップを企画しようと考えています。
ただいま「ちいさなひとのえいががっこう」では、一緒に活動をしてくれるボランティア・スタッフ(年齢・職業関係なし!)と、一緒に映画を楽しんで観てくれる生徒を募集しています。ブログはhttp://yaplog.jp/eigagakkou/
詳しくは、eigagakkou@hotmail.co.jp (岡崎)までお問い合わせください。

執筆者

Yasuhiro Togawa