第36回トロント国際映画祭(2011年9月8日 – 9月18日/カナダ/http://www.tiff.net/)VISION部門で正式上映されている、塚本晋也監督最新作『KOTOKO』の一般上映2回を終え、塚本晋也も帰途につくこととなりました。ここまでの状況をお知らせします。一般上映は全3回、3回目は9月18日(日)最終日の夜となっています。
KOTOKOに観客の激賞!
塚本の新しい映画であること、主演したCoccoがすばらしいこと、が話題となりました。観客のコメントは下記の通り。

■いままでたくさんの映画を観てきたが、こんな映画は観たことがない。とにかく、すばらしい!(50歳、男性)

■KOTOKOの歌う様に涙があふれ、踊る姿に勇気をもらいました。(42歳、女性)

■KOTOKOが雨に打たれながら踊るシーンは身震いがする。Coccoの体が雨を吸うたび命を生みだす。塚本は生きることそのものを映画にした。(30歳、男性)

一般上映後Q&A。
本作を作ろうと思った動機、地震の影響、社会的センサーのない主人公、琴子の仕事場、どうやって作っていったかの他、下記質問もあった。

■Coccoの歌について:..編集で切ってしまうことなく、彼女の存在そのものをドカンと見つめたいと思いました。カメラが1台だったという具体もありますが、カメラが1台であっても2台であっても同じように撮りました。

■都市への愛憎、都市と人間との関係を描いてきた塚本は今度は?:..いままでは都市と人間との関係をさまざまな角度から描いてきました。しかし『鉄男THE BULLET MAN』でやりつくしたような感じがあったので、新しい方向へ進みたいと思いました。その第一作目です。
塚本人気変わらず!
塚本作品は、トロント映画祭で、『鉄男』『鉄男2』『東京フィスト』『バレット・バレエ』『ヴィタール』が上映された。本作は『ヴィタール』以来7年ぶりとなる。待望の『KOTOKO』一般上映は合計3回、(トロント時間)9/14..21:15より..AMC7で、9/15..15:30より..RYERSONで、9/18 21:30より Scotiabank Theater 11。1回目、2回目とも、上映終了後は拍手がわきおこり、記念撮影や握手やサインを求めるファンたちが塚本晋也を取り囲むという、相変わらずの人気ぶりを示した。

日本公開は2012年春予定。

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執筆者

Yasuhiro Togawa