5,000万部突破の大ヒットコミックが遂に実写映画化!
「るろうに剣心」(和月伸宏)は、1994年から1999年に「週刊少年ジャンプ」(集英社刊)で連載された剣客マンガで、単行本(全28巻)の累計発行部数が5,000万部を超える大人気コミックである。「週刊少年ジャンプ」連載中の1996年にはテレビアニメ化され、その人気を不動のものにすると同時に、当時アニメ主題歌を担当するアーティストが次々と大ブレイクするなど「るろうに剣心」人気は社会現象を巻き起こした。また、世界23カ国で翻訳版が刊行され、今現在も世界中のファンに愛され続けている。
今年はテレビアニメ化15周年を記念してOVA・劇場版のBlu-ray化や新作アニメの制作が決定するなど、いまだに根強いファンに支えられ、人気は衰えを見せない。
実写映画化の企画は何度となく持ち上がるが、全28巻の原作を映像化することは至難を極め、なかなか実現には至らなかった。今回の実写映画化にあたっては3年ほど前から準備を始めてようやく実現に至ることになった。

“伝説の剣客” 主人公・緋村剣心役に佐藤健(22)が決定!
実現の大きな理由のひとつには主演の緋村剣心役を演じる佐藤健の存在が大きい。「これほどの人気コミックの実写映像化となると、原作のイメージと離れた役者をキャスティングすることは難しい。佐藤健さんのルックス、背格好はまさに剣心と誰もがイメージがかぶるはず」と、キャスティングの理由とともに、映画化実現の理由も松橋真三プロデューサーは明かす。「剣心というキャラクターは、過去の業を引きずりながらも、愛くるしい笑顔が魅力で、週刊少年ジャンプの中でももっとも愛された作品のひとつで、女性読者も多かった。自らの宿命と対峙しながらも、決して暗くならず、まわりを安心させる笑顔ができる役者は、いま佐藤健しかいない」と続く。
物語は、明治維新のために、伝説の人斬りとして過ごした剣心が、維新以後、殺さずの誓いをたて、町から町へ流浪の旅をしている、というところから始まる。剣心はオリジナルキャラクターだが、実在する維新志士、岡田以蔵や河上彦斎を彷彿とさせる。昨年、大河ドラマ「龍馬伝」に岡田以蔵役で出演した佐藤だが、実はそれより以前に映画『るろうに剣心』のオファーは来ていた。佐藤は「「龍馬伝」で演じた岡田以蔵役では、心を無にして以蔵という役を生きることに集中していましたが、今回の剣心という役は、原作のある作品で、誰もが知っているキャラクターだからこそ、役を生きるだけでなく、“見せる”演技が問われていると思います。ディテールにもこだわって、スタッフさんと剣心像を作っていきたいと思います。一生懸命頑張りますので、ぜひ期待してください!」と語る。

「龍馬伝」の大友啓史(45)が維新後の新時代・明治に挑む!
運命はさらに続く。本作の監督は大河ドラマ「龍馬伝」の大友啓史。大友はNHK時代から数多くのドラマ制作に携わり、その手腕が高く評価され2010年大河ドラマ「龍馬伝」を演出。斬新な映像表現や演出方法で次々とヒット作を世に送り出してきた。1997年から2年間ハリウッドの制作現場で演出を学んだ異色の経歴の持ち主でもある。今年4月30日付で20年在籍したNHKを退局。今、日本映画界が最も期待する映画監督がフリー第1作目に選んだ意欲作が本作である。
オファーを受けた大友監督は「『るろうに剣心』は世界中にファンがたくさんいる漫画だからこそ、原作をリスペクトしつつ、より楽しんでいただけるよう、映画ならではの魅力にあふれた世界観をつくっていきたいと思っています。幕末から明治へと時代が変わりゆく中、登場人物たちは変革を愉しみ、激動のうねりの日々を生きていきます。殺さずの誓いをたてた人斬りの剣心、彼が切れない刀1本でいったいどうやってその時代を切り開いていったのか、迫力あるアクションとともに上質のエンターテインメントをお見せします」と自信をのぞかせる。
本作の舞台は、龍馬のいた時代から10年の月日が過ぎた新時代・明治。主演・佐藤健×監督・大友啓史のコラボレーションを実現させた松橋プロデューサーは、「もし、岡田以蔵が生きていて、明治の新時代を闊歩していたらと思うと、この作品には壮大な夢とロマンが詰まっている」と期待を込める。

「龍馬伝」からさらに進化したふたりが挑む映画『るろうに剣心』がいよいよこの夏クランクインする。主演以外のキャスティングなど、まだ多くが秘密のベールに包まれているが、来年の公開が待ち遠しい。製作はワーナー・ブラザース映画、制作プロダクションはSTUDIO SWAN(IMJ-E)。2012年公開予定。

佐藤健コメント
ぼくは今殺陣の練習をしています。ハードルがものすごく高いことはわかっています。しかし、みなさんに認めていただけるような実写映画がこのチームならつくれるんじゃないかと思っています。今までこの作品製作に携わってきた全ての方々、そして原作のファンの方の想いを胸に、心して挑みます。
もしよろしければ、応援のほどよろしくお願い致します。

大友啓史監督コメント
佐藤さんとは「龍馬伝」で信頼しあってやってきた仲。今回は彼の魅力をさらに引き出す
べく、“人斬り”の業にこだわって、芯強く生きる剣心をお見せしたいですね。佐藤さんが衣装を着て剣をふりかざす姿はまさにそんな剣心そのもの。アクション場面では彼の高い身体能力が存分に発揮されています。
役者がひとつの作品の中でどんどん進化していくのはすごいこと。彼自身がノッていることがよくわかりますよ。演出する側としてもさらに挑戦できると確信しています。実はスタッフには原作ファンを何人も入れています。彼らが場面毎に「うおー!」と喜んでいるくらい、原作の世界観をいい意味でいま拡げていっている。
混沌から新しい時代をつくろうとした剣心の熱く強いスピリット、それをこの映画で体感してもらうべく、僕も役者もスタッフもすべてを注ぎ込んでいきます。ぜひご期待ください。

和月伸宏(原作者)コメント
<佐藤健さんへ>
この企画が動き始めたばかりの頃、妻と「主役の剣心は誰がいいかな?」と話したところ一番に挙がったのが佐藤健さんでした。なので決定した時は本当に驚き、それ以上に嬉しく思いました。素晴らしい演技、期待しています。

<大友啓史監督へ>
「龍馬伝」楽しく拝見させてもらいました。龍馬と弥太郎の対比が人間味溢れていて面白
かったです。「るろうに剣心」原作はアクションの多い少年漫画ですが今回の映画では大友監督の人間ドラマの演出に期待しています。

関連作品

http://data.cinematopics.com/?p=49592

執筆者

Yasuhiro TogawaYasuhiro Togawa