1年前の6月13日、通信途絶やエンジン停止など、絶体絶命のピンチに陥りながらも7年間、60億キロもの旅をした小惑星探査機<はやぶさ>が奇跡的な帰還を果たした。この満身創痍になりながらも必死に任務を果たした<はやぶさ>の感動的なストーリーに、ハリウッドのスタジオが注目。『タイタニック』『アバタ—』などを手掛けてきた20世紀フォックス映画では、NASAでさえも成し遂げなかった快挙——太陽系誕生の謎を解く手がかりとなる小惑星のサンプルを持ち帰る——というミッションを壮大なスケールで描き、世界配給も視野にいれた一大プロジェクトとして映画化することを決定。既に4月13日にクランクインし、5月下旬にクランクアップ予定。10月1日に日本公開を行う。

映画『はやぶさ/HAYABUSA』は、プロジェクトの7年間にわたる挑戦と苦闘の日々を、事実に基づき描き出す物語で、竹内結子(30)は宇宙科学研究所(現・JAXA)のスタッフとしてこの偉業の一端を担い、自らの生き方も見つめなおす役どころだ。そんな彼女を研究スタッフ兼広報要員としてスカウトする上司役に西田敏行(63)。
堤幸彦監督(55)(『20世紀少年』シリーズ、『明日の記憶』)がメガホンをとる。JAXA(宇宙航空研究開発機構)の全面協力のもと、<はやぶさ>が命がけで持ち帰ったカプセルが着陸したオーストラリアのウーメラ砂漠など海外でも撮影を行うことになっている。
◆竹内結子 コメント
7年越しのはやぶさの帰還が多くの人に感動をもたらしたようにこの作品も今の日本の夢や希望となれたら嬉しいです。
◆西田敏行コメント
震災と原発事故による日本のマイナス・イメージが広まっていますが、この映画で改めて「はやぶさ」の快挙、世界に誇る日本の科学技術を知ってもらいたい。昨年のあの感動をもう一度思い出してもらい、日本に誇りとプライドを取り戻したい。
◆堤監督コメント
はやぶさのニュースは久々に聞く明るい話題でした。大震災で大変厳しい状況の中、この映画が少しでも日本の皆様に自信と力を与えられれば嬉しいです。

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執筆者

Yasuhiro Togawa