「大阪発。日本全国、そしてアジアへ!」をテーマにお届けする大阪アジアン映画祭2011。
6回目を迎える今年の上映作品ラインナップが決定しました。

今年はアジア各国の作品を「特別招待作品部門」、「コンペティション部門」、「特集企画」の3つの部門に構成し、彩りも華やかにお届けします。
作品のセレクトは、アジア映画を評論する第一人者・暉峻創三プログラミング・ディレクターが引き続き担当します。

Ⅰ.イベント概要 
■名称: 大阪アジアン映画祭 2011
■会期: 2011年3月5日(土)−13日(日)
■会場: ABCホール(福島)、シネ・ヌーヴォ(九条)
■チケット: 前売1000円/当日1200円 
(チケットぴあにて、2月5日より発売。なお発券上、前売券には別途手数料が必要です)
<電話予約:0570-02-9999 Pコード: ABCホール 557−512/ シネ・ヌーヴォ 557−511>
■公式ホームページ:http://www.oaff.jp 

Ⅱ.企画内容 
★【特別招待作品部門】話題の最新作11本登場
オープニングには、韓国国内のみならず、世界を震撼させた話題作『ハウスメイド』(仮題)が登場。クロージングには、海外30カ国でも公開されている超話題のインド映画『カイト』が、遂に日本上陸。そして、昨年のオープニングを飾り、来日もされたジョニー・トー監督最新作『単身男女』を世界最速、ワールドプレミア上映いたします。
その他、アジア各国で様々な記録を塗り替え大ヒットした『孫文の義士団』、映画祭で高い評価を得た若い日本人監督作品『ふゆの獣』『seesaw』『臍帯』、そしてドキュメンタリーにスリラーなど、幅広いジャンルをお届けします。

◎ オープニング作品  ◎  ★イム・サンス監督舞台挨拶 (予定)
『ハウスメイド』(仮題) The Housemaid
2010年/韓国/106分/配給:ギャガ
監督:イム・サンス   出演:チョン・ドヨン、イ・ジョンジェ、ソウ、ユン・ヨジョン

富豪の家にメイドとして入った純真な女性が、主人に求められるままに不倫関係を持ってしまう。その後、豪邸で次々と起こる不可思議な事件……。彼女の【無垢】が凶器になる時、豪華邸宅は震撼の館に変わる……。韓国映画界の怪物といわれたキム・ギヨン監督の傑作サスペンス『下女』を、社会の暗部に鋭くメスを入れることで知られるイム・サンス監督がリメイク。現代韓国の問題を焙り出し、2010年韓国で一大旋風を巻き起こした禁断の話題作が遂に日本初登場。カンヌ国際映画祭主演女優賞に輝くチョン・ドヨンほか個性際立つキャストが競演! 
第63回カンヌ国際映画祭コンペティション部門上映作品。

◎クロージング作品◎ 
『カイト』 Kites
2010年/インド・メキシコ・アメリカ/ 128分
監督:アヌラーグ・バス
出演:リティック・ローシャン、バーバラ・モリ、カングナ・ラナウト、カビール・ベディー、
ニック・ブラウン、ユーリ・スーリー

アメリカ、ラスベガス。金目当てに結婚するも夫の暴力に嫌気がさしたメキシコ人女性と、お気軽な人生を求めて金満カジノオーナーの娘と婚約したインド人ダンス教師が、運命的に出会い恋に落ちる。ふたりの相手がそのことを知ったことから、国境を越えてメキシコへ、ふたりの逃避行は始まった! メキシコの雄大な砂漠を背景に繰り広げられるアクションも必見の、命からがらなラブロマンス。インドの超人気スター、リティック・ローシャンと、日本人の血も引きメキシコで活躍する人気女優バーバラ・モリが主演。監督は、韓国を舞台に狂おしい恋愛を描いた『Gangster』(06年)のアヌラーグ・バス。昨年のインド映画界がアメリカ、メキシコとの合作で生み出した新世代の超豪華エンタテインメント野心作! アメリカでも大ヒット。

◎ワールドプレミア・スクリーニング◎

『単身男女』 Don’t Go Breaking My Heart
2011年/香港/114分
監督:ジョニー・トー 主演:ダニエル・ウー、カオ・ユァンユァン、ルイス・クー

昨年の大阪アジアン映画祭オープニングを『冷たい雨に撃て、約束の銃弾を』で飾ったジョニー・トー監督。その待望の最新作『単身男女』が、大阪アジアン映画祭2011でワールドプレミア上映決定!長年のコンビ、ワイ・カーファイに加え、香港インディーズ映画界期待の新鋭を創作チームに迎え入れて新境地に挑んだ本作は、香港の金融街を舞台にしたラブコメディ。中国から転勤で香港にやってきたキャリアウーマンと、ふたりの男との偶然から始まった恋愛劇を、スタイリッシュな映像のなか見どころ満載に描く。

『孫文の義士団』 Bodyguards and Assassins
2009年/中国・香港/138分/配給:ギャガ
監督:テディ・チャン 
出演:ドニー・イェン、レオン・ライ、ニコラス・ツェー、ファン・ビンビン、ワン・シュエチー、レオン・カーフェイ

清朝末期の香港。革命家・孫文の暗殺計画を阻止し、孫文を守る使命を受けたのは名もなき8人の民だった……。激動の辛亥革命を舞台に贈る、歴史アクション・エンタテインメント。香港映画界の旗手ピーター・チャン製作のもと、スタッフ&キャスト共に豪華な顔ぶれが集結し、アジアを席巻したメガヒット作。中国歴代興行収入記録トップ10にランクイン。香港アカデミー賞8部門受賞の超話題作。

『ふゆの獣』 Love Addiction
2010年/日本/92分
監督:内田伸輝    出演:加藤めぐみ、佐藤博行、高木公介、前川桃子

男女4人の複雑に絡み合う恋愛模様。ある日、浮気現場に4人が遭遇。その結末はいかに!?
台詞や動きを役者に委ねることにより、臨場感あふれる生な感情がリアルに描かれた秀作。
室内劇と野外撮影の見事な対照、そして驚きの展開! 国内外の映画祭で高い評価を受けてきた内田伸輝監督の長編第3作にして、唸るほかない傑作。東京フィルメックス2010グランプリ受賞。

『seesaw』 seesaw
2010年/日本/70分
監督:完山京洪     出演:村上真希、完山京洪、SoRA、岡慶悟

同棲して2年のカップル。「結婚しても何も変わらないから結婚しよう」と言う男と、「何も変わらないなら今のままでいい」と自分のことで精一杯の女。そんな中、女に妊娠の兆候が……。「30歳前後の恋愛観」と「大切な人の喪失」をテーマに、監督と同世代のスタッフが結集。今を生きる等身大の若者の姿を同世代映画として描いた傑作。SKIPシティ国際 Dシネマ映画2010SKIPシティアワード受賞。監督・主演は、大阪出身の注目株・完山京洪。

『4枚目の似顔絵』 The Fourth Portrait
2010年/台湾/103分
監督:チョン・モンホン 
出演:ビー・シャオハイ、ハオ・レイ、レオン・ダイ、テリー・クァン、ナードゥ、チン・シーチエ

父親が死んだために孤児になった少年。離婚した母親が引き取るが、愛のない孤独な毎日に、いつしか少年は絵を書くことに救いを見いだしていくが……。大阪アジアン映画祭2009で上映した『停車』のチョン・モンホン監督による、前作をはるかに超えたと評判の最新作。少年役のビー・シャオハイは、本作で台北映画祭最優秀男優賞を受賞。最年少での受賞は大きな話題を呼んだ。

『ドリーム・ホーム』 Dream Home 
2010年/香港/96分/配給:ユナイテッドエンタテインメント
監督:パン・ホーチョン    出演:ジョシー・ホー、イーソン・チャン

チェンは働き者で野心家の女性。彼女の夢は、ビクトリア湾を一望できる高級マンションを買うこと。それは、少女のころ、その建物によって美しい湾の眺望が遮られたから。ついに頭金を支払えるときになって、株式市場の急激な高騰により、家主は売値を上げてしまった。チェンは怒りのあまり、とんでもない企てをするが……。東京国際映画祭では特集企画が組まれるなど、人気の監督パン・ホーチョンが新境地を見せた絶叫悶絶最新作。

『ジョニー・トーは戦場へ行った』 Johnnie Got His Gun! 
2010年/フランス・香港・中国/59分
監督:イブ・モンマユー
出演:ジョニー・トー、サイモン・ヤム

昨年の大阪アジアン映画祭オープニングに来阪されたジョニー・トー監督。『冷たい雨に撃て、約束の銃弾を』のスタイリッシュな映像、そしてユーモアたっぷりで場内を沸かせたご本人の記憶も新しいところ。そのジョニー・トー監督の撮影現場に約4年間も密着し、彼やサイモン・ヤムほかジョニー・トー組の役者たちにインタビューした映画ファン必見のドキュメンタリー。監督は、三池崇史監督や韓国映画のドキュメンタリーなどを作り続けているフランスのイブ・モンマユー。

『 The Servant 春香秘伝』(仮題) The Servant
2010年/韓国/125分/配給:竹書房
監督・脚本:キム・デウ 
出演:キム・ジュヒョク、リュ・スンボム、チョ・ヨジョン、オ・ダルス

韓国で最も有名な恋愛古典「春香伝」を大胆にも官能的に再解釈した、美しくも過激な作品『房子伝』(原題)。名家の子息モンニョンは召使バンジャの手引きで妓生(キーセン)の娘チュニャンと逢瀬を重ねる。将来への打算からモンニョンになびくチュニャンだったが、一方でバンジャの野性的な魅力にも抗いがたく惹かれていき・・・・・・。三者三様の欲望と愛憎を巧みなユーモアとエロスを交えて描き、韓国で動員300万人を記録した大ヒット作。

『臍帯』 Birthright
2010年/日本/108分
監督:橋本直樹 
出演:於保佐代子、柳生みゆ、滝沢涼子、さくまひろし

出産後に捨てられ養護施設で育ったミカ。自分を捨てた母親が新しい家族と幸せに暮らしていることを知り、監視を続けた後にある決心をする……。驚愕のラストが待つ、母と娘の関係をえぐった衝撃のヒューマンドラマ。劇場鑑賞のみを想定して映像と音響を構成。故・市川準監督の『トニー滝谷』(04年)をプロデュースした橋本直樹の長編劇映画第1作。昨年の東京国際映画祭「日本映画・ある視点」部門出品。

★【コンペティション部門】  アジアの国々から話題作集結! 
オール日本初上映の10タイトルがグランプリを競う!

大阪アジアン映画祭2011、今回からコンペティション部門をスタート。
2009年以降に製作され、2011年3月20日段階で日本未公開のアジア映画から10本を正式出品作品として上映します。
国際審査員による厳正な審査を経てグランプリ(賞金50万円)、来るべき才能賞(賞金20万円)
その他、観客賞、ABC賞の各賞を授与します。
発表と表彰式は、3月13日(日)のクロージング・セレモニーにて行います。

『遭遇』 Encounter
2010年/韓国/100分
監督:イム・テヒョン 
出演:ミン・ジュンホ、ソン・ウィファン、チャン・ウンビ、チャ・ドゥリ、チョ・ソンフン

息子を演劇映画大学に合格させたい父親から、演技実績づくりのための映画製作を依頼された知人の男。彼は、当の息子を主役に据え、女優やカメラマン、録音マンなどを集め、30年間戻っていなかった故郷に向かうが、撮影現場と監督の精神は予測不可能な変調をきたしていく……。感動のヒューマンドラマ『奇跡の夏』が国内外の映画祭で注目されたイム・テヒョン監督による、ほろ苦くもおかしく、魂洗われる待望の長編第2作。

『いつまでもあなたが好き好き好き』 Forever
2010年/シンガポール/90分
監督:ウィー・リーリン 
出演:モー・ズーイー、ジョアンナ・ドン、サラ・ン・リーウェン

音楽教師の青年をストーカー的なまでに愛してしまったヒロイン。結婚に憧れを持って生きてきた彼女の夢想的な人生に、音楽教師の婚約者という女性が出現したことから……。果たして彼女の人生と恋の行方は!? 音楽教師役に『台北に舞う雪』の台湾スター、モー・ズーイー。感動のアラフォー物語『ゴーン・ショッピング!』(OAFF2009)のウィー・リーリン監督待望の出来たて最新作を、母国シンガポール公開と同時に上映!

『アンニョン! 君の名は』 Hello Stranger
2010年/タイ/130分
監督:バンジョン・ピサンタナクーン 
出演:チャンタウィット・タナセーウィー、ヌンティダー・ソーポン

日本と同じく韓流に沸くタイ。ペ・ヨンジュンに憧れる女と、なりゆきで韓国行きの飛行機に乗ってしまった男が、旅先の韓国で偶然出会い、お互いの名前も知らないまま恋に落ちる。ほぼ全編韓国を舞台にしたロマンチック・ラブコメディ。タイで昨年夏に公開され、ナンバーワン大ヒット。『心霊写真』の共同監督ピサンタナクーンの単独監督デビュー作。主演は『夏休み ハートはドキドキ!』で蒼井そらと共演したタナセーウィー。

『雨夜 香港コンフィデンシャル』 Hong Kong Confidential
  2010年/ラトビア・香港/92分
監督:マリス・マーティンソン 
出演:桃井かおり、アンドリュス・マモントバス、ホイ・シウホン、ラウ・ダン、モ二ー・トン、
クリスティン・ネヴァラウスカ、デクスター・フレッチャー

世界で最もエキゾチックで絵になる街・香港。夫とふたりで暮らす雨夜(アマヤ=桃井)は、ある日、イギリス人男性と出会うが……。西洋からやってきた男との出会いによりドラマチックに変化していく女を描いたラブストーリー。今や世界で活躍する女優・桃井かおり、ジョニー・トー組の名優ホイ・シウホン、そしてリトアニアの人気ミュージシャン アンドリュス・マモントバス主演のラトビア・香港合作映画を国外初上映!本年度アカデミー賞外国語映画部門ラトビア代表作品。

『リベラシオン』 Liberacion
2011年/フィリピン/85分
監督:アドルフォ・アリックス・ジュニア 
主演:ジャッキー・ウー、メルセデス・カブラル

天皇の玉音放送を聞いてもなお日本の敗戦が信じられずフィリピンの山間部に身を隠す日本軍兵士と地元女性との出会い、微かな愛を描いた話題作。今話題のフィリピン映画から新たな問題作が登場。セリフのほとんどは日本語、主演はフィリピンを拠点にアジア各国で活躍する日本人俳優・ミュージシャンのジャッキー・ウー、ヒロイン役にパク・チャヌクの『渇き』などの国際的活躍でも知られる大スター、メルセデス・カブラル。著名国際映画祭で入選を重ねるアドルフォ監督の最新作を世界初上映!

『恋人のディスクール』 Lover’s Discourse
2010年/香港/118分
監督:デレク・ツァン、ジミー・ワン 
出演:カリーナ・ラム、イーソン・チャン、エディ・ポン、メイビス・ファン、ジャッキー・ヒョン、ケイ・ツェー、エリック・ツァン、キット・チャン、ウィリアム・チャン、カルロス・チャン

香港の街中で、恋愛、不倫、片思いをする複数の男女の姿を同時並行的に綴ったラブストーリー。イーソン・チャン、カリーナ・ラムのほか、『聴説』(OAFF2010観客賞)の主役エディ・ポンら、香港・台湾の旬のスターが多数出演。彼らが個性的な音色で奏でる、切なく、甘く、苦い愛の物語が、やがて静かに香港の街頭に交錯していく。本年1月に香港で公開が始まったばかりの最新話題作! パン・ホーチョン(『ドリーム・ホーム』)作品を支えてきた愛弟子の監督デビュー作で、師匠たるパン・ホーチョンがプロデューサーを務めている。

『一万年愛してる』 Love You Ten Thousand Years 
2010年/台湾/108分
監督:北村豊晴 
出演:ヴィック・チョウ、加藤侑紀、ハオ・レイ

失恋のあと日本を飛び出し台湾にやってきた少女と、ロックバンドを組んでいる台湾人の若者。3カ月しか滞在できない少女と、3カ月以上も恋愛を続けたことのない彼が出会い、3カ月限定の恋愛関係を始める……。台湾在住の日本人監督・北村豊晴の長編デビュー作。主演は、F4のヴィック・チョウ、日台ハーフで『フィッシュストーリー』等に出演の加藤侑紀、『4枚目の似顔絵』『天安門、恋人たち』のハオ・レイ。滋賀県でも撮影している。

『マジック&ロス』 Magic & Loss
2010年/日本・マレーシア・韓国・香港・フランス/82分/
配給:和エンタテインメント、シネグーリオ
監督:リム・カーワイ    出演:杉野希妃、キム・コッピ、ヤン・イクチュン

季節外れの香港のリゾートホテルに韓国と日本から訪れたふたりの女。この出会いは偶然なのか? 出演は、韓国でも大活躍の女優・杉野希妃(『歓待』)、本年度キネマ旬報ベストテン外国映画第1位『息もできない』の監督・主演ヤン・イクチュンと、同ヒロインのキム・コッピ。大阪で映画を学び、本年度CO2助成監督にも選ばれているマレーシア出身のリム・カーワイ監督の話題作。

『彼が23歳だった時』 When He was 23
2010年/インド/113分
監督:アタヌ・ゴーシュ 
出演:ジシュー・セーングプタ、パオリ・ダム、インドラ二・ハルダー

幼いころ、祖父から芸術家になると予言されながらも、医師の道を歩み始めた青年の物語。祖父の言葉に影響を受けながらも、何が彼の人生を左右させたのか……。それは23歳の時に起った4人の女性との48時間にあった。人生を決定づけたある濃密な時間を、エドワード・ヤン『恐怖分子』をも思わせる大胆な構成と鋭利な演出、そしてインモラルな疼きを織り交ぜて描き出した、新鋭アタヌ・ゴーシュの長編第2作。人生を知る旅への誘い。

『踊れ 五虎<ウーフー>!』Woo Hoo
2010年/マレーシア/95分
監督:チウ・ケングアン 
出演:ジャック・リム、チェン・キートヨーク

村の伝統的な踊り「woohoo」を曾祖父から伝授されることになった女の子は、個性豊かな仲間たち5人と、祭りに向けて特訓を始める。しかし、それは一筋縄ではいかず、次々に困難とハプニングが襲いかかる……。長年マレー語による映画が支配してきたマレーシア主流商業映画界で、初の純国産中国語お正月映画として製作され大ヒットした画期的作品。新人チウ・ケングアン監督による、笑いあり、涙あり、ロマンスありの話題作。地元の若者に大人気のフレッシュなスター陣が大挙出演。

<<各賞について>>
●グランプリ(対象:コンペティション部門上映作品)
賞金50万円/審査委員会が、最も優秀であると評価した作品に授与
●来るべき才能賞(対象:コンペティション部門上映作品)
賞金20万円/審査委員会が、最もアジア映画の未来を担う才能であると評価した人に授与
●観客賞(対象:コンペティション部門、特別招待作品部門/クロージング作品を除く)
副賞・クリスタル盾/観客の投票で最も支持が多かった作品に授与
●ABC賞(対象:コンペティション部門、特別招待作品部門、特集企画作品 / 一部作品を除く)
賞金100万円(テレビ放映権として。ただし、放送用素材製作費を含む、テレビ放映権として)/
朝日放送が、最も優れたエンターテインメント性を有すると評価した作品に授与

★【特集企画】 
 
■Directors in Focus : 深田晃司という才能

『東京人間喜劇』で昨年のシネ・ドライヴ大賞、『歓待』で昨年の東京国際映画祭「日本映画・ある視点」部門作品賞、と一躍頭角を現してきた注目の才能・深田晃司に世界で初めて焦点を当てた特集。大阪発で発見されたともいえる深田という才能を、大阪をゲートウェイに広く世界に向けてアピールする場としての特集企画。

■〜『ハウスメイド』公開記念特別上映〜 韓国映画傑作選

『下女』The Housemaid
1960年/韓国/108分/提供:国際交流基金
監督:キム・ギヨン 
出演:キム・ジンギュ、チェ・ジュンニョ、イ・ウンシム

幸福な家庭に現れた一人のメイド。一家の主が彼女と関係を持ったことから、悪夢が始まる……。韓国映画界の「怪物」と評される異色の映画監督キ ム・ギヨン(金綺泳)が、家庭を破滅に導く魔性の女を描き、大反響を巻き起こした問題作。「人間のエゴイズム」をテーマに描き続けたキム・ギヨンワールドの原点にして頂点の傑作。1961年アジア映画祭(マニラ)では、小津安二郎監督の『秋日和』を上回る評価を得た。キム監督は、1998年2月5 日、不慮の火災で死去。オープニング作品『ハウスメイド』(仮題)は本作のリメイク。

『鯨とり』Whale Hunter
1984年/韓国/112分/提供:太秦、アジア映画社
監督:ぺ・チャンホ 
出演:アン・ソンギ、キム・スチョル、イ・ミスク、イ・テグン

80年代、韓国民主化闘争のうねりの中で生まれた韓国ニューウエーブ。その記念碑的作品がぺ・チャンホ監督の『鯨とり』である。現在の韓流ブー ムの原点であり、韓国映画史上の最高傑作のひとつ。売春宿で虐待を受けている失語症の娘を、故郷に連れていこうとするふたりの男との旅を描いたロードムー ビー。1984年の観客動員最多を記録し、映画賞を独占、名優アン・ソンギの代表作の一本でもある。本年初夏、イ・チャンホ監督の『風吹く良き日』ととも に23年ぶりのリバイバル公開が決まっている。

■〜『単身男女』<ワールドプレミア・スクリーニング>記念上映〜 ジョニーは恋愛も語る

『イエスタデイ、ワンスモア』 Yesterday, Once M ore
2004年/香港/98分/配給:パンドラ、ツイン
監督:ジョニー・トー 
出演:アンディ・ラウ、サミー・チェン、ジョニー・フー、カール・ン、ラム・カートン

ジョニー・トーが、アンディ・ラウ、サミー・チェンを主演に描いたロマンチック・ラブコメディ。リッチな金満夫婦、実は泥棒稼業。そんなふたりが離婚したのは、あまりにゴージャスな宝石が原因だった……!? 恋と宝石をめぐって二転三転するふたりの駆け引きは、華麗でミステリアス。ジョニー・トーは、洒落た恋愛映画もお手の物。得意は恋愛、あるいは泥棒??

『僕は君のために蝶になる』 Linger
2007年/香港/88分/配給:クロックワークス、ツイン
監督:ジョニー・トー 
出演:ヴィック・チョウ(F4)、リー・ビンビン、ヨウ・ヨン、ロイ・チョン

コンペティション部門の『一万年愛してる』で主演のヴィック・チョウ(F4)の映画初主演作は、ジョニー・トーの恋愛映画だった! 愛し合っているふたり。些細な喧嘩をしてしまった矢先、彼は突然の事故で帰らぬ人となる。それから3年、彼女の前に当時の姿のままの彼が現れた……。ハードボイルドから一転、恋人たちの切ない心情を綴ったジョニー・トーのファンタジー。

 

執筆者

Naomi Kanno