文壇を騒然とさせた太宰治賞作家=辻内智貴の原点。書店員から愛される純文学の金字塔、待望の映画化。
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 ■純文学系作家の登竜門、第15回太宰治賞最終候補作(続く発表作『多輝子ちゃん』で第16回太宰治賞受賞)
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キノフィルムズでは、第一回監督作品『カクト』(03)で国内外から高い評価を受けた伊勢谷友介の二作目の監督作品となる『セイジ−陸の魚−』を、2010年9月にクランクイン、10月中旬に無事クランクアップをしました。
そしてこの度、主演を含めた主要キャストが発表されました。

<主要キャスト>
セイジ(38)/HOUSE475の雇われ店長・・・西島 秀俊
僕(22)/大学4年生。就職が決まり自転車での一人旅に出る・・・森山 未來
翔子/(36)HOUSE475のオーナー・・・裕木 奈江
カズオ(33)/HOUSE475の常連客。地元で実家が酒屋を営んでいる・・・新井 浩文
マコト(33)/HOUSE475の常連客。幼少の頃より翔子に憧れている・・・滝藤 賢一
タツヤ(33)/HOUSE475の常連客。幼馴染の3人の中で一番のしっかり者・・・渋川 清彦
僕(42)/20年後(現在)の僕・・・二階堂 智
ゲン爺(80)/盲目の老人。孫のりつ子(5)がセイジになついている・・・津川 雅彦

【セイジ役:西島 秀俊コメント】
過酷でしたが充実した撮影が出来ました。
共演者の森山未來君は今回初めて共演したのですが、役に向かう姿勢、身体能力の高さ、そして何より現場での閃きに何度も驚かされました。現在最も刺激的な若手俳優の一人だと思います。
伊勢谷監督には、作品にまっすぐに向かう力を感じました。
役者に対しても、スタッフに対しても、それがこの現場を引っ張っていったのだと思います。
その率直さがそのまま映画に映し出されている事を期待しています。
映画の完成を楽しみにしています。

【「僕」役:森山 未來コメント】
出演を決めたのは、「セイジ」という存在が持つ同時代性に共感したからです。
共演の西島さんは、柔和温順な表面の内にある映画への愛情の深さ、揺るぎなさがとても印象的でした。
伊勢谷監督は”デザイン”というものを主要にもってくる現場作りだった様に思います。
人が描かれる映画に対して伊勢谷さんのイメージする”デザイン”がどう機能するのか。
仕上がりがとても楽しみです。

【伊勢谷監督コメント】
「セイジ」役については、かねてより大変悩んだキャスティングでした。
意思があり、そして独自の世界観を持っている事。西島さんは、独自の視点で役を自分に取り入れ、芝居の空気感においても独特の存在感があって役者としての意思を感じます。
僕やスタッフ全員を頷かせるほど、キャラクターに真実味を与えてくれました。
そして、「僕」役について。求めていたイメージは、まずプレーンである事。そして純粋さ。目の前の現況を映し出す、鏡のような存在でいて欲しいと思いました。
森山君の名前があがった時、そのイメージにおいてもピッタリだと感じ現実を真剣に見つめている彼の姿勢は、とても大事な要素になっていて役に対するアイデアもいただき、「僕」を体現してくれました。

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執筆者

Naomi Kanno