9月1日より開催されているヴェネチア国際映画祭のコンペティション部門オープニング作品として上映された『ブラック・スワン』(ダーレン・アロノフスキー監督)が、世界中のメディアから大絶賛を受けている! プリマを争うバレリーナの精神的苦悩と二面性を見事に演じ切った主演のナタリー・ポートマンには、早くもアカデミー賞ノミネートの声も上がっており、 前作『レスラー』がヴェネチア映画祭で大好評を博したダーレン・アロノフスキー監督の最新作ということもあり、金獅子賞の下馬評も高まっている。全米公開を前にすでに各国メディアが絶賛する『ブラック・スワン』の今後に目が離せない。

ナタリー・ポートマンのバレエ・ダンサーとしての演技は、彼女を「主役」から「メジャー・スター」に引き上げた。「どの映画祭でも力強いオープニング作品があるが、『ブラック・スワン』を超えるものはないだろう」
(Daily Telegraph)

この映画は、バレエが苦手な観客をも誘惑することは間違いない。監督のアロノフスキーは初期のロマン・ポランスキーやデヴィッド・クローネンバーグの最もオペラ的な脈を受け継いでいるように見える。
(VARIETY)

最初に「オペラ座の怪人」があった。今は、ダーレン・アロノフスキーの『ブラック・スワン』で、あなたはバレエの恐ろしさを知る。
(HOLLYWOOD REPORTER)

『ブラック・スワン』はヴェネチア、トロント映画祭で温かく迎え入れられ、次のオスカーまで旋回していくに違いない。少なくとも主役のナタリー・ポートマンへのノミネーションは約束されているだろう。映画祭での話題性と口コミは、12月1日のアメリカ公開に先がけて素晴らしいものになるであろうし、賞のシーズンに近づくにつれ、相当に大きなヒットになるに違いない。ポートマンがニナとして魅力的なのは、彼女の舞踏能力や衰弱したバレリーナとしての体つきからだけではない。『反撥』のカトリーヌ・ドヌーヴや『ローズマリーの赤ちゃん』のミア・ファローのように、彼女はぞっとする真相と共に危険と誘惑の世界に投げ出された、抑制された若き女性の混乱を素晴らしく演じている。
(SCREEN INTERNATIONAL)

目や耳の感覚的な経験として、『ブラック・スワン』は豊かな刺激(興奮)を我々に与えてくれる。
(INDIEWIRE)

ヴェネチア映画祭の観客は、アロノフスキーの最新作に惜しみないスタンディング・オベーションを贈った。ロンドンの新聞各紙は「ポートマンは驚異的だ」(TIMES)「賞総なめ間違いない」(Independent)と評し、ポートマンの演技を「情熱的」、この映画を「心を奪うような作品」と表現した。
(DEADLINE HOLLYWOOD DAILY.COM)

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執筆者

Yasuhiro Togawa