『WATCHMEN ウォッチメン』や『マーベル・キャラクター大事典』など、これまで数々の海外コミックの邦訳出版を手がけてきた、株式会社小学館集英社プロダクション(本社:東京都千代田区/代表取締役社長:八木正男)は、2010年8月31日に、カルトホラーの傑作アメリカンコミック『スワンプシング』を刊行いたします。

  『スワンプシング』は、1973年にホラーコミックの巨匠レン・ウェインによって生み出された往年のカルトホラーヒーロー。偶発的な事故によって植物怪人として生まれ変わった科学者アレック・ホランドの苦悩と正義の戦いを描いた物語として、カルト的な人気を誇るシリーズで、これまでに2度、映画化されています。特に、映画1作目の『怪人スワンプシング/影のヒーロー』は、『エルム街の悪夢』や『スクリーム』シリーズなどで知られるホラー映画界の重鎮ウェス・クレイヴン監督の初期の怪作として知られています。
 本書は、『ウォッチメン』や『V フォー・ヴェンデッタ』(ともに小社刊)などの作品で知られるアメコミ界のヒットメーカー、アラン・ムーアが原作を手掛けたストーリーをまとめたもの。ムーアはこの作品によって当時のコミックシーンに大きな衝撃をもたらし、鮮烈なアメリカデビューを飾りました。時系列の倒置、暗喩、モノローグを駆使したエキセントリックなストーリー展開や、環境問題をも訴えかける大胆なキャラクター造形は、まさに鬼才アラン・ムーアならでは。この衝撃のコミックに、帯には日本を代表するホラー漫画家、楳図かずお氏から “植物になってしまったらどうしよう!! こんな怪物いやだ!! これは緑からの警告ホラーだね”との推薦コメントが寄せられています。アメコミの歴史を変えたとも称され、日本でも特に人気の高いアラン・ムーア作品。その才能の端緒が見られる貴重な本書は、まさにファン必携の一冊です。

 小学館集英社プロダクションでは、9月30日に待望の復刊となる『バットマン:アーカム・アサイラム 完全版』、『ヘルボーイ:壱』、『ヘルボーイ:弐』の同時発売を予定している他、海外コミックファンの皆さまに満足していただけるよう、今後もさまざまな出版企画を提案してまいります。これからの展開にもどうぞご注目ください!

■書籍概要
タイトル: スワンプシング
著者: アラン・ムーア(作)/スティーブン・ビセット、ジョン・タトルベン(画)
訳者: 石川裕人、プレシ南日子
仕様: B5判変型、並製、192ページ、オールカラー
定価: 2,730円(税込)
発売日: 2010年8月31日
ISBN: 978-4-7968-7073-3
発売元: 株式会社 小学館集英社プロダクション(http://www.shopro.co.jp/
〒101-8415 東京都千代田区神田神保町2-30昭和ビル
URL: http://books.shopro.co.jp/ (ShoProBooks WEBサイト)
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■あらすじ
首都ワシントンのとある高層ビルに一人の男が招かれた。男の名前はジェイソン・ウッドルー、通称フロロニックマン。彼は、謎の老人の依頼を受け、冷凍保存された植物怪人“スワンプシング”の誕生の謎を探りはじめる。科学者アレック・ホランドは、なぜ植物怪人へと姿を変えたのか? やがてウッドルーが突き止めた衝撃の真実とは……。

■著者紹介
◇アラン・ムーア Alan Moore
1953年、イングランド出身。1980年にコミックライターとしてデビューし、以降『ウォッチメン』、『V フォー・ヴェンデッタ』(以上小社刊)、『フロム・ヘル』(みすず書房刊)などの著作で数々の賞を受賞している稀代の名ライター。その複雑で思慮に富んだストーリーによって、1980年以降のコミックスシーンにおいて最も重要なクリエイターの一人に数えられており、その後のすべてのコミック作家に影響を与えたと言われている。特に『ウォッチメン』は、アメリカンコミックス界の歴史を変えたと言われている傑作であり、SF小説の最高峰であるヒューゴー賞をコミックとして唯一受賞するなど、コミックの枠を越えて高い評価を受けている。

執筆者

Yasuhiro Togawa