これまで多くのファンを魅了し続けてきたピンク映画館「上野オークラ劇場」が59年の歴史に幕を閉じます。昭和の面影を色濃く残した映画館が閉館を迎え、そして新館オープンという新たなスタートを始めます。

◆ピンク映画の名匠・小川欽也が“ピンク映画史” を語る!
自他共に認める“ナンバー1のピンク映画館”として59年もの歴史を刻んできた上野オークラ劇場。
しかし、昭和の味を色濃く残し文化財としても非常に価値のある建物は、老朽化に伴い8月上旬に閉館が決定。フィナーレを飾る最終週には日本製ピンク映画の第一号作品とされる『肉体の市場』(62年)に助監督として参加した後、これまで400以上のピンク映画を監督し、今なお現役の名匠・小川欽也(76 歳)を特集。劇場では滅多に上映されないレアなピンク映画の上映に合わせ、日本ピンク映画と共に歩んできた小川監督のトークショーも開催。女優しのざきさとみ(三沢亜也)、佐倉萌、倖田李梨も劇場に駆けつけます。

◆そして「開かれたピンク映画館」の実現を目指して。
女性限定上映会の開催&バリアフリー劇場としてオープン!
旧上野オークラ劇場の閉館後、別敷地に今年8月上旬に、上野オークラ劇場の“新館”をオープンすることが決定。一般映画館も閉館を余儀なくされている昨今、映画館のオープン、しかもピンク映画館の新館を建てることは、全国的に見ても初(!)となります。新しい上野オークラ劇場は、バリアフリーのピンク映画専門館として、シネコンに劣らぬ環境を設置。多くの人が抱いている「ピンク映画館」へのネガティブなイメージを払拭し、クリーンなイメージを打ち出すことで、往年のファンはもちろん、新しい世代が“ピンク映画の魅力”に触れるきっかけとして、オープニングに先駆け8/1 に女性限定のピンク映画鑑賞会の開催も決定しました。また、オープニング・イベントとして、近年のピンク映画を牽引する若手監督・加藤義一監督の最新作をはじめ、現代のピンク映画界を語るのに不可欠な作品を上映。稲見亜矢、佐々木麻由子、しじみ(持田茜)、晶エリー、竹下なな、日高ゆりあ等、AVやピンクで活躍中の若手女優もオープンに駆けつけ舞台挨拶やサイン会を実施予定。

【上野オークラ劇場】上野駅不忍口、アメ屋横丁のすぐ近くに位置するピンク映画専門館。1951年、東映の封切館としてオープンし、1962年には、日本製ピンク映画の第1号作品とされる『肉体の市場』を配給、大ヒットさせてピンク映画というジャンルを確立した大蔵映画のメイン館である。本年は積極的なイベント運営、情報発信などが高く評価され、毎年その年のキーポイントともいうべき対象に授与されるピンク大賞特別賞を受賞。業界の盛り上役として大きな功績を残す。
●公式ブログ→ http://uenookura.blog108.fc2.com/

上野オークラ劇場(新館)
3スクリーン/メイン劇場142席
(前列との幅110 センチ×座席横幅55 センチ)
バリアフリー対応劇場
車椅子スペース、エレベーター、難聴者用設備

■クロージング・イベント(旧館)
7/31(土)、クロージング・イベントとして、ピンク映画の巨匠小川欽也監督を大特集。『怪談バラバラ幽霊』(68 年)『新怪談色欲外道お岩の怨霊四谷怪談』(76 年)等、上映回数の少ないレアなピンク映画を上映。
小川監督を招き、ピンク映画の歴史を振り返るトークショーも開催予定。しのざきさとみ(82年「三沢亜矢」として平凡パンチのグラビアデビュー)、佐倉萌、倖田李梨など、豪華女優陣も来場予定。

■オープニング・イベント(新館)
オープニングに先駆け8/1(日)には女性限定ピンク映画の鑑賞会を開催。8月上旬、オープニング・イベントとして2009 年ピンク映画大賞を受賞した若手監督・加藤義一の話題作『多感な制服むっちり潤い尻』や、監督作は100 本以上を越えるベテラン監督池島ゆたかの『未亡人銭湯おっぱいの時間ですよ!』等を上映。稲見亜矢、佐々木麻由子、しじみ(持田茜)、晶エリー、竹下なな、日高ゆりあ等、AVやピンクで活躍中の若手女優も舞台挨拶やサイン会を実施予定!

執筆者

Yasuhiro Togawa