主演に江口洋介と蒼井優を迎え、街角の洋菓子店を舞台に、いつの時代も女性たちを魅了し続ける”スイーツ”をスパイスに、人生の挫折と再生を描く、キュートで切ないオリジナル・ストーリーを作り上げます。
「みんなが幸せになる、誰もが笑顔になるケーキ」の数々を丁寧に映し出しながら、悲しみを乗り越えること、夢を諦めないこと、人生を楽しむことの大切さを瑞々しく描く、ビター&スイートな感動エンタテインメントの誕生です。

主演の二人は日本映画界を代表する豪華な組み合わせ。
元パティシエ・十村には、『闇の子供たち』(08年)、『GOEMON』(09年)の熱演も記憶に新しい江口洋介。
コアンドルで働くことになる鹿児島から出てきたケーキ屋の娘・なつめには、
『フラガール』(06年)、『百万円と苦虫女』(08年)などの若手実力派、蒼井優。
そして、戸田恵子、江口のりこ、加賀まりこ、佐々木すみ江らも、作品に深い味わいをあたえます。
監督は『60歳のラブレター』(09年)を確かな演出力で大ヒットに導いた俊英・深川栄洋。

江口洋介・蒼井優は本作初共演!
二人とも、本作品でパティシエ初挑戦、お菓子作りのシーンに挑みます。

■■■キャスト&監督 コメント■■■

●十村遼太郎 役 : 江口洋介

十村役でオファーをいただいた当初は、正直自分じゃないのでは? と思うほど繊細な印象を受けていました。
そして深川監督と細かいディスカッションを重ねていくうちに、十村という伝説のパティシエ像が、少しずつ自分の中に生まれていきました。
作品に入る前には何度もケーキ作りを体験し、その奥深さと、その味を維持していくプロフェッショナル達の真剣さ、厳しさを知りました。
試食するため都内の店を何軒も見学したのですが、実に美味しそうにケーキを食べている人達が大勢いるのを見て、
ちょっと驚きながら、そういうことも幸せの一瞬なのでは? と感じたりもしました。
物語の主役とも言える、沢山の”宝石のようなケーキ達”が、この作品を盛り上げています。
映画を見終わった時に「ちょっと、ケーキ食べに行かない?!」と、思わず誰かを誘ってしまいたくなるような、
そんな作品に仕上がったのではないかと思います。劇場で、是非ともそんな幸福感を味わってみてください。

●臼場なつめ 役 : 蒼井優

今回は、鹿児島弁とケーキ作りに挑戦しました。
ケーキ作りの材料と器具一式を先生にお借りして、家で毎日練習したのですが、鹿児島弁を練習して、
クリームの絞りをやって、絞りが上手くいくようになったら、今度は鹿児島弁を忘れてしまって、また練習して……。
けっこう睡眠時間を削って没頭しました。
深川監督はとても優しくて、けど譲らないところは絶対に譲らない人。
それは、自分のためではなくすべて作品のためで、周りはそんな監督のために頑張っていました。
江口さんとは今回初めてご一緒させて頂きましたが、これまで会ったことのないタイプの方で、好奇心がわきました。
役柄的に反発しあうことも多かったので、一番長いシーンがドア越しだったのも印象的です。
最高の現場でした。そこにいた人たち全員の想いがしっかりスクリーンに映っていることが、この映画の魅力だと思います

●監督 : 深川栄洋

作品は2009年10月下旬にクランクインし、約1カ月強の撮影を終え、
2010年2月初旬には本編の編集を固めたという、短期集中型で作った作品と言えると思います。
江口洋介さん、蒼井優さんを主演に迎えた僕は、ジャズのライブ演奏を楽しむドラマーのような感覚で映画作りをしたという印象があります。
撮影現場で生まれるセッションを楽しみ、3人の人生経験を持ち寄って世の中に勝負する映画になるのではないかと思っています。
二人の俳優は確かに時代を築くスターとして輝いていました。江口洋介さんは今までテレビドラマでは見せなかった姿を私たちに魅せてくれました。蒼井優さんは、同じ時代に映画人として存在出来て良かったと思わせてくれる響きを見せて頂きました。二人の俳優には感謝しています。二人が深川組のスタッフと出会い、どういう作品を作り上げたのか、是非、劇場に足を運んで頂き、セッションを楽しんで頂けたら幸いです。

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執筆者

Yasuhiro TogawaYasuhiro Togawa