短編アニメーション作品「オートマミー」※から8年。待望のソバットシアター最新作!
ストップモーション・アニメーション「電信柱エレミの恋」!
エレミという一本の電信柱が抱いた恋心と葛藤を、中田秀人が8年の歳月を掛け、手作業の結晶 ストップモーション・アニメーションで描いた45分間。
ジンワリ染み入る、ちょっと不思議な電信柱の恋のおはなし。

ソバットシアター『電信柱エレミの恋』
2009年/日本/カラー/45分
監督・脚本・撮影・編集・キャラクターデザイン:中田秀人
原作:「電信柱電子の恋」井上英樹 (MONKEY WORKS)
音楽:tico moon
造形技術:松尾憲樹、細井浩和、増田成朗
公式HP: http://park11.wakwak.com/~sovat/

ストップモーション・アニメーションとは?
造形物をわずかに動かしながらひとコマずつ撮影し、1秒間に何枚もの画像を連続させる事によって映像にする技法。1930年代から使われてい
る最も古いアナログSFX技術の一つで、ミニチュアの人形を使用したものから、紙、粘土、砂、切り絵など様々な素材を使ったものがある。独特の動
きが味となり、より作家性を際立たせる技法ゆえ、中田秀人監督は8年の歳月を掛け取り組んだ。

エレミという一本の電信柱が抱いた恋心と葛藤を、ストップモーション・アニメーションで描いた45分間です。
電信柱と人間の恋のお話、というちょっと不思議な世界が逆にリアルに心の中へじんわり切ない感情が沁みんでいきます。
映像制作チーム「ソバットシアター」代表の中田秀人監督が8年の歳月をかけた手作業の結晶は、文化庁メディア芸術祭「優秀賞」、毎日映画コンクール「大藤信郎賞」W 受賞でも認められました。
初代受賞者に手塚治、昨年には宮崎駿が名を連ねる、日本で最も伝統と権威のあるアニメーション賞「毎日映画コンクール 大藤信郎賞」においては、満場一致で決定した本作品。
審査員の真賀里文子さんは受賞時には賞賛のコメントをいただいております。

“今回の受賞作品は表題通り電信柱と人間の男の恋です。不毛の愛?
いやいや愛を広げていくと、想(おも)う事の美しさと優しさが見えてくるはずです。お話を十分納得させる人物たちは、実に素直な造形です。
気配りの細やかな完成度の高いセット(立体アニメ作品で粗い作りも“味”というのは間違いです)、そして、何よりも丁寧なアニメーション。
製作期間が8年間。この長い年月を作品の熟成に変えたチームの知的精神性の高さに感服です。先日、ロシアのアニメ作家ユーリ・ノルシュテイン氏が「丁寧な細部は全体を大きく表現する」と力説してくれました。
久しぶりに気持ちの良い作品に出合えました。”

上映情報—☆
<タイムテーブル>
4/24(土)〜
(12:50)/14:00/15:10/16:20/17:30/20:00
※12:50の回は土日祝日のみの上映です。

<料金>
1000円 こども(中学生まで)500円

トリウッド
〒155-0032
東京都世田谷区代沢5-32-5-2F
URL http://homepage1.nifty.com/tollywood/

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執筆者

Yasuhiro Togawa