ブリティッシュ・インディペンデント・フィルム・アワード(BIFA)
作品賞&新人監督賞のダブル受賞!!

現地時間の12月6日、ロンドンにて開催された英国インディペンデント映画界の最高峰、ブリティッシュ・インディペンデントフィルム・アワード2009にて、ソニー・ピクチャーズ配給作品の『MOON (原題)』が最優秀作品賞を獲得した。また、デヴィッド・ボウイの息子である本作の監督、ダンカン・ジョーンズが同作品で最優秀新人監督賞を受賞。先日発表されたナショナル・ボード・オブ・レビュー賞でも新人監督賞を受賞しており、今回で2冠達成となる。

「これは、インディーズSF映画であり、このような作品はほとんど作られていない。SF映画は、どうしてもお金がかかる傾向にある。だから、僕たちにとってはチャレンジの連続だった。主演のサム・ロックウェルにどうやったら気に入ってもらえるか。機知に富んで、ダイナミックで、そして最高のスリルが味わえる作品にするにはどうすればいいのか。さらに、この作品を500万ドル以下の低予算で作るにはどうやったらいいのか。僕たちはパズルを当てはめていくように慎重に、そして大胆にアプローチしなければならなかった」と監督のダンカン・ジョーンズは語る。

昨年は『スラムドッグ$ミリオネア』がBIFAの作品賞、監督賞を獲得し、その後のアカデミー賞前哨戦でも各賞を総ナメにし、低予算映画ながらその勢いのままアカデミー賞8部門を受賞するという快挙を成し遂げた。今年も『MOON (原題)』をはじめとする良質な低予算映画が大きな注目を集めている。

■作品情報

近未来。地球に必要なエネルギー源を採掘するために月にたった一人で滞在させられた男、サム。契約期間は3年。地球との直接通信もできず、話し相手は1台の人口知能をもったコンピューターだけ・・・という孤独な男を支えたのは、愛する妻と子供への思いだった。そして、ついに任務終了まで2週間をきり、地球へ帰る日が目前に迫ったとき、サムの周りで奇怪な出来事が起こり始める——。

■監督:ダンカン・ジョーンズ
■出演:サム・ロックウェルほか
■配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント

執筆者

Yasuhiro Togawa