来る12月13日(日)、「南京・史実を守る映画祭」と銘打ち、南京事件を扱った作品を集めた映画祭を開催いたします。当日は、15:00よりシンポジウムを行います。

待てど暮らせど公開されない映画を、
ネットで知り合った若い世代が自主上映!!
2007年は、1937年に日本軍が当時の中国の首都・南京で起こした「南京事件」から70周年となる節目の年でした。その前後、世界各国で、南京事件をテーマとした映画が複数製作されています。なかには国際的な映画祭で高く評価されている作品もあります。しかし、それらの映画のほとんどを日本のスクリーンでは観ることができず、情報さえも紹介されていないのが現状です。南京事件は、当時の日本政府や日本軍に大きな責任のある事件です。また、中国での世論調査では、「日本といえば思い出すこと」として、常に南京事件が一位となるなど、現在の私たちとも関係のある出来事です。私たち「南京・史実を守る映画祭」実行委員会は、インターネットを通じて集まった20代から30代を中心とする有志を中心に、これまで南京事件被害者の裁判支援などを行なってきました。そして、観たい作品が「待てど暮らせど公開されないのであれば、自分たちで公開するしかない」と考え、今回の映画祭を企画しました。

開催日:2009年12月13日(日)  10:00プレス受付開始
会場:世田谷区民会館ホール(世田谷区世田谷4-21-27)
主催:南京・史実を守る映画祭実行委員会
公式HP:http://jijitu.com/filmfestival2009/

◆◆上映作品タイムテーブル
10:30〜『南京』(NANKING)/ビル・グッテンタグ監督 (2007年/アメリカ/88分) 南京市に残留した欧米人の視点で描く南京事件。手紙・日記を基にした朗読劇を中心に、当時の映像や生存者・体験者のインタビューを織り交ぜて構成される。

13:00〜『アイリス・チャン』(Iris Chang : The Rape of Nanking)/監督:ビル・スパヒック、アン・ピック(2007年/カナダ/103分)アメリカで大きな話題を呼んだ『Rape of Nanking』の著者アイリス・チャンが、同書を執筆、そして死に至る過程をドキュメンタリー仕立てで描写。

15:00〜シンポジウム 登壇者:鈴木邦男(「一水会」顧問)、武田倫和監督、荒川美智代(本映画祭実行委員)

16:30〜『南京・引き裂かれた記憶』 武田倫和監督 (2009年/日本/85分)南京事件を追いかけてきた松岡環さんの約10年に渡る取材より、中国人被害者6名、元日本軍兵士7名のインタビュー映像。交わることなかった被害者と加害者の「引き裂かれた記憶」を重ね合わせることにより、南京大虐殺の実態に迫る。

18:30〜『チルドレン・オブ・ホァンシー 遥かなる希望の道』(THE CHILDREN OFHUANGSHI)/ジャー・スポティスウッド監督(2008年/豪・中・独/125分)南京事件を潜り抜けたイギリス人ジャーナリスト ジョージ・ホッグは、日本軍の侵略から逃れるため、黄石の中国人孤児60人を連れて濾州へ向かう。日中戦争の秘話を映画化した感動作。日本初公開。

執筆者

Yasuhiro Togawa