このたび、アスミック・エース エンタテインメントは、映画『NECK』を製作・配給する運びとなりました。
 2001年、『煙か土か食い物』でメフィスト賞を受賞し、その特異な文体と構成力で一役注目を浴びた舞城王太郎。 その後、三島由紀夫賞受賞、芥川賞候補等、独自のスタイルを貫きながらもエンタテインメントと純文学の垣根を自在に行き来している。 しかし、その特異な世界観と文体は同時に、『映像化不可能』もしくは『映像化に不向き』との烙印を押されている作家でもある。
 
 今回、作家・舞城王太郎は映像化を頭に入れて、二本の新作を書きあげた。「同一モチーフのまったく別のストーリー」 その1本は舞台に、そして別の1本は本作で映画化される。映画版の主演は、独自の研究でお化けを作り出そうとする変わった女の子・真山杉奈役に、TV・CM・映画とマルチに活躍する相武紗季。杉奈に恋する大学生・首藤友和には、同世代から圧倒的な支持を受ける溝端淳平。杉菜の幼馴染で、人気作家・越前魔太郎にはTV、映画、CMと幅広く活躍する平岡祐太、魔太郎担当の美人編集者には、話題映画出演の相次ぐ栗山千明といった個性豊かなキャストが脇を固める。そして監督は、テレビドラマ「永遠の仔」「天国の階段」のような骨太な人間ドラマから「ランチの女王」「不機嫌なジーン」等のラブコメまで極めて広い演出領域を持ち、本作が初の劇場公開となる白川士。このプロジェクトを実現させるために個性豊かなプロフェッショナルとアップカミングな若手スターが集結しました!
 11/3にクランクイン、11/末にクランクアップし、GWには完成、皆様にお披露目できることと存じます。
 映画版と同じモチーフ・異なるストーリーで展開される舞台版は青山円形劇場で2010年 2月12日からスタート!映画版で出演する溝端淳平は舞台版でも物語の中心となる四人のうちの一人、酒井役で出演!ほか板尾創路、森崎博之(TEAM NACS)、鈴木浩介と個性あふれるキャストが舞台版にも集結!劇作は新進気鋭の竹内佑。演出はその手腕に定評のある河原雅彦が手がける!2010年『NECK』の恐怖は舞台で、映画で増殖していきます!

スタッフ・キャスト コメント

■原案:舞城 王太郎
はじめまして。舞城王太郎です。2001年に小説家としてデビューさせていただいて以来、イラストや漫画にも挑戦し、今は映画の制作に参加しておりますが、どのお仕事も常に、この物語はこの形で語られるべき、という確信と使命感を持って取り組ませていただいております。物語には、それぞれに語られるにふさわしい形があります。今回の『NECK』も、それぞれ映画になるべき、演劇になるべき物語です。また今回ふたつの『NECK』にはそれぞれ優秀なスタッフとキャストが結集し、熱意と力を合わせて今も物語を紡いでいるところです。作家一人にはできない仕事が行われてる現場で、困難と驚きが悦びと愉しみに変わり続けています。みんな真面目にやってるのに、ちょっとおかしな話になりそうです。『NECK』という物語には、きっとそれが一番ふさわしい形なのでしょう。単純なのに、一筋縄ではいかないような、オリジナリティのあるオリジナルです。ご期待くださいませ。

■監督:白川 士(たけし)
「暗がりの中に、何かがいるような気がする…」
子供の頃、暗闇を見て、怖い想像をしてしまった経験は誰にでもあるのではないでしょうか。それは「恐怖」というより、もっと原始的な「怖い」という感情だと思います。そんな「怖い」を存分に味わっていただきつつ、「胸キュンホラー」という新しいジャンルの作品に仕上がるよう、スタッフ・キャスト一同、力を合わせて撮影しております。
どうぞご期待ください。

■真山杉奈役:相武 紗季
今回私は主人公の真山杉奈を演じます。
杉奈は、色々な研究をしながらお化けを作ろうとする不思議な女の子ということで、見た感じも白衣を着てたり、髪型もちょっとイメージチェンジを図ってます!
“ホラー”というジャンルが初めてで、怖いものになりそうな予感もしてますが、その中でも、恋の「胸キュン」があったり、ただ怖いだけではない、色々な要素がある作品です。ホラーが苦手だと思う人でも、映画を見て、怖がったり、笑ったり、杉奈と一緒に楽しんでもらえるような、そんな役にしていきたいと思っています。
楽しみにしていてください。

■首藤友和役:溝端 淳平
今回僕は、相武さん演じる杉奈に恋をする首藤友和を演じます。
首藤はマイペースな杉奈に恋をして、振り回されまくる子犬のような青年です。
ホラー映画への出演は初めてですが、これは単なるホラー映画じゃなくて、観た人が爽快さを感じたり、笑ったりしながら、ブルッと震えてしまうような作品になると思います。
誰も見たことが無い”胸キュンホラー”、ぜひご期待下さい!

2010年夏 シネマサンシャイン池袋、新宿バルト9他全国ロードショー

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執筆者

Yasuhiro Togawa