サブプライム問題、リーマン・ショック、大量リストラ…
100年に1度の世界同時不況をムーアが救う!?

平素よりお世話になります。
『ボウリング・フォー・コロンバイン』『華氏911』『シッコ』と発表する作品ごとに、 世界中から大きな注目を集めるマイケル・ムーアの最新作「Capitalism: A Love Story」(原題/「資本主義:ある愛の物語」)の邦題が『キャピタリズム〜マネーは踊る〜』に決定いたしましたこと、ご案内させていただきます。
先日開催されました第66回ヴェネチア国際映画祭では、ドキュメンタリー作品としては初の快挙となるコンペ部門に出品され、ワールドプレミアとして世界で初めて上映され 10分間のスタンディングオベーションを受けるなど絶賛されました。この冬最強の話題作となること間違いなしの本作に、是非引き続きご注目ください。

今回のテーマは、ずばり「経済問題」。監督デビュー作『ロジャー&ミー』(1989年)で、 GM(ゼネラル・モーターズ)の会長に「アポなし突撃取材」を始めてから、ちょうど20年。「100年に一度の大不況」と言われ、GMが破綻した2009年、ムーアは自分の原点に立ち返った。
あまりに巨大になり過ぎた企業による支配力と、とことんまで利益を追求しようとする姿勢が、アメリカ人だけではなく世界中の人々に、いかに壊滅的な影響を与えるか。ムーアはこの問題を、最新作で鮮明に描き出す。
最新作の企画が進行するにつれ、ムーアは経済危機にフォーカスしていき、今年2月にはウォール街や金融業界で働く人々に、「自ら名乗り出て、あなたが知っていることを皆で共有しよう」と呼びかけていた。「ヒーローになって、アメリカの歴史最大の詐欺行為を暴露することに手を貸して欲しい」と。
そして、映画の中では$マークのついた大袋を手に、ウォール街へ突入し「僕たちのお金を返してもらいにきたよ!ここに入れて!」と叫ぶ。「なぜラブ・ストーリーか?これは、お金を愛してやまない人たちが作り上げた資本主義の話だからだよ。そして、彼らは僕たちのお金も愛しているんだ!」

12月〜、TOHOシネマズ シャンテ、TOHOシネマズ 梅田にて限定公開
2010年1月 全国拡大ロードショー

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執筆者

Yasuhiro Togawa