*** アジア千波万波ラインアップ速報! ***

アジア千波万波のラインアップが決まりました!
「アジア千波万波」には、今回も600本を越える応募をいただきました。応募してくださった方々に感謝いたします。その中から、アジア千波万波の19作品が決まりました。今年もスリリングにアジア千波万波!

*** YIDFF 2009は10月8日(木)〜15日(木) ***

アメリカ通り
American Alley
韓国/2008/韓国語、英語/カラー/ビデオ/90分
監督:キム・ドンリョン Kim Dong-ryung
米軍基地が面積の約40%を占めるトンドゥチョン市。「アメリカ通り」で韓国人女性のKが働き続けた40年以上の歴史と、近年増えてきたロシア人、フィリピン人女性の今。若い米軍兵士たちとの関係、彼女たちの故郷への想いを見つめる。

ビラル
BILAL
インド/2008/ベンガル語/カラー/ビデオ/88分
監督:ソーラヴ・サーランギ Sourav Sarangi
コルカタの喧騒の中、狭い部屋に弟と盲目の両親と暮らす3歳のビラル。この家と路地、画面から、あふれ出さんばかりのやんちゃぶり。彼は両親の目となり、カメラの目となり、ビラル・ワールドへと誘う。

モンキーマンの街角
Chronicle of an Amnesiac
日本/2007/ベンガル語/カラー/ビデオ/30分
監督:アニルバン・ダッタ Anirban Datta
大英帝国時代「ベンガルの華」とうたわれたコルカタ(カルカッタ)。独立戦争で闘った92歳の老兵の言葉を手がかりに、忘却されゆく記憶を歩く。路地の間から聞こえて来る音、声(記憶)の断片を拾い集め、コルカタのほのかな残り香に想いを馳せる。

改宗
The Convert
タイ/2008/タイ語/カラー/ビデオ/83分
監督:パーヌ・アーリー、コン・リッディー、カウィーニポン・ケットゥプラシット Panu Aree, Kong Rithdee, Kaweenipon Ketprasit
バンコクに住む仏教徒のジューン。タイ南部に住むムスリムのアケとの結婚を機に、イスラム教に改宗する。アケとの人生の始まりが、彼女のまっすぐな言葉で緩やかに描かれるロード・ムービー。

海上の三日月
Crescent Moon Over the Sea
インドネシア/2007/バジョ語、インドネシア語/カラー/ビデオ/63分
監督:ユリ・アンダーリ・M  Yuli Andari M
白砂の粒を意味するブンジン島は三日月の形をしている。高校を卒業しシマに帰ってきた息子に全身全霊の愛を注ぎ続ける父。ジワジワと迫る村の生活の変化の中、空の三日月は父と息子を照らし続ける。

ある詩人の死
Death of the Poet
トルコ/2009/ラズ語、ロシア語/カラー/ビデオ/18分
監督:エリフ・エルゲゼン Elif Ergezen
グルジアとの国境に近いトルコ・ホパに生まれた詩人、故ハサン・ヘリミシ。
この漂流詩人が残したラズ語の肉声録音と、同じ言語で話すことが出来なかった娘の父への想いが紡ぎ出す映像詩。

現実、それは過去の未来
Disorder
中国/2009/中国語/モノクロ/ビデオ/61分
監督:黄偉凱 (ホァン・ウェイカイ) Huang Weikai
中国広東省広州。アマチュア・レポーターたちが現場で撮影した20編の「事件」。路上のブタ、事故、火事、置き去りの子供…。ニュース映像に記録されたセンセーショナルで無関心だという社会の営みが奏でる街のシンフォニー。

馬先生の診療所
Doctor Ma’s Country Clinic
中国/2008/中国語/カラー/ビデオ/215分
監督:叢峰(ツォン・フォン) Cong Feng
甘粛省の山間にある、馬先生の東洋医学の診療所。待合室では、来訪者たちの話が絶えない。出稼ぎをする若者、炭坑での労働、都会を目指す女性たち。来訪者の声に耳を澄まし、農村に生きる現実を映し出す。

馬鹿は風邪ひかない
The Fool Doesn’t Catch a Cold
韓国/2008/韓国語/カラー、モノクロ/ビデオ/18分
監督:キム・ギョンマン Kim Kyung-man
2007年10月、ソウルのアパートでは、大統領選の投票速報がテレビで流れている。
目の前で伝えられる速報に、これまでの大統領選がオーバーラップする。既視感。歴史は繰り返されるだけなのか?『やってはいけません』(YIDFF2005)のキム・ギョンマン作品。

グリーン・ロッキング・チェア
Green Rocking Chair
フィリピン/2008/タガログ語/カラー、モノクロ/ビデオ/61分
監督:ロックス・リー Roxlee
フィリピンの島々のあちこちで、バイバインは生きている!1512年、スペインが植民化する前のフィリピンで使われていた文字、バイバインを探す、ロックス・リー体当たりロード・ムービー。 『ハラジュク』(YIDFF ’93)上映以来、先付けやTシャツデザインなども手がけ、山形映画祭とは縁深いロックス・リー作品。

ふと想う…
I Wonder…
インド/2009/ヒンズー語、タミル語、英語、ネパール語/カラー/ビデオ/
70分
監督:アヌパマ・シュリニヴァサン Anupama Srinivasan
インド南のタミール・ナドゥ、北西のラジャスターン、北東のシッキム。カメラに向かってはにかみながらも精一杯、家族のこと、先生のこと、自分の想いを話す子供たちとまっすぐな視線で向き合う。学ぶ喜び、学べない状況とは裏腹にある、学校の意味を軽やかに問う。

ここにいることの記憶
The Memory of Being Here
日本/2007/日本語/カラー/ビデオ/28分
監督:川部良太 
今は存在しない希望ヶ丘団地。1997年10月、カワベ・リョウタ少年がこつ然と姿を消した。あれから10年。彼が行方不明になった日の「証言」と、取り壊されて住人がいなくなった「団地」の現在。今も彼は行方不明のままだ。

長居青春酔夢歌
Nagai Park Elegy
日本/2009/日本語/カラー/ビデオ/69分
監督:NDS佐藤零郎 
大阪の長居公園。ブルーシートの家の住人が強制排除されようとしている状況が目の前にある時どうするか。演劇を続けたい住人、集まる支援者たち、うごめきを捕えようとするカメラ(録画機械として、視線として)が交錯する2007年冬。NDS(中崎町ドキュメンタリースペース)製作。

麗江で鷹を放つ
The Passionate Culture
香港/2009/中国語/カラー/ビデオ/110分
監督:チョン・カムトン Chung Kam-tong (Keith)
雲南省麗江。鷹狩りを続けてきた熟練鷹匠と半人前の若者たち。果たしてこの伝統はこの弱々しい若者たちによって引き継がれるのだろうか。そんな不安に、犬や人間や鷹や木々が加わり、何でもない日常が淡々と時を刻む。

サーミア
SAMIA
シリア/2008/アラビア語、フランス語/カラー/ビデオ/40分
監督: アンマール・アルベイク Ammar Albeik
パレスティナ。画家サーミア・ハラビーが描くパレスティナのオリーブや風の絵を水先案内人に、ラマラの石と土を掬い、想いを馳せる。エグザイル・パレスティナへの愛と悲しみ、ジレンマが結実したパーソナル・シネマ。『彼女の墓に花をそえるのは私』(YIDFF 2007)の共同監督アンマール・アルベイク作品。

ハルビン螺旋階段
Spiral Staircase of Harbin
日本/2008/中国語/カラー/ビデオ/109分
監督:季丹(ジ・ダン) Ji Dan
黒竜江省、哈爾浜(ハルビン)。丘の上には、受験勉強をせずに絵を描きたい女の子と勉強して欲しい母親。丘の下には、友達と遊んでばかりいる息子に何も言えない父母。空回りする親子の気持ちが容赦ない現実社会の空気と混ざり合う。

されど、レバノン
This is Lebanon
レバノン/2008/アラビア語、フランス語/カラー/ビデオ/58分
監督:エリアーン・ラヘブ Eliane Raheb
紛争が絶え間なく続くレバノンで、宗派間(政党)対立は激しさを増し、個人間の憎悪を生み出した。出口が見えない中、少数派キリスト教マロン派である監督は、一家を映画製作に巻き込み、個人の本音のレベルから、打開策を探る。

細毛家の宇宙
Ximaojia Universe 
中国/2009/中国語/カラー/ビデオ/80分
監督:毛晨雨(マオ・チェンユ) Mao Chenyu
監督自身の出身地、湖南省岳陽に、代々住む細毛家一族。村にありつづける物、神話や詩に受け継がれる世界観とは?自らも「考古学的に」探求・介入しながら、新しい解釈を試みた実験・民俗誌ドキュメンタリー。

ユリ 愛するについて
YURI- About Loving
ドイツ/2008/日本語/カラー/ビデオ/64分
監督:東美恵子
瀬戸内海のとある島でユリと48歳年上の「おっちゃん」は出会った。そこに居合わせたユリの友人である監督は、2人の関係性の間をキラキラ光る穏やかな波のように彷徨い、カメラを媒介にしてユリに語りかける。愛するとは?

(アルファベット順に表記)

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映画祭2009チケット発売中!

■販売場所
チケットぴあ:Pコード 461-035 
コンビニ: サークルK・サンクス、ファミリーマート
プレイガイド: 山形市内プレイガイド(山形プレイガイド、十字屋本店、八文字屋本店、大沼デパート)
映画祭事務局

■お得な前売券 
1回券1,000円、3枚つづり2,500円、10枚つづり6,000円、共通鑑賞券¥10,000円
■当日券 
1回券1,200円、3枚つづり3,000円、10枚つづり8,500円、共通鑑賞券¥12,000円
※高校生以下は無料です(要学生証提示)
※正会員、賛助会員の方には当日券を前売料金で販売いたします。会員証をご提示ください。
※各会場での駐車料金の割引は行なっておりませんのでご了承ください。

執筆者

Yasuhiro Togawa