『音(OTO)』〜日本的な感性と表現を伝える〜

文化庁メディア芸術祭では、日本の現代文化を海外で紹介することを目的として、海外展を毎年開催しています。今年度は「文化庁メディア芸術祭 ウィーン展 2009」を9 月12 日から9月20 日まで開催します。洗練された歴史都市であるウィーンを舞台に、日本の先端的な文化であるアート・エンターテインメント・アニメーション・マンガなどのメディア芸術を多数紹介します。

本展覧会のテーマは『音(OTO)』。これまでの文化庁メディア芸術祭の受賞作品には、音をモチーフにした作品が数多く存在します。そこで、「日本人ならではの音の感性」に焦点を当て、さまざまなメディア芸術作品を紹介する企画展として開催します。情感とともに移りゆく四季と豊かな自然風土の中で暮らしてきた日本人ならではの音の感覚や感性、独特の文化を浮き彫りにしながら、音を「聴く」ことのみならず、音を「奏でること」「読むこと」「見ること」のおもしろさと「五感のつながり」について、多様な作品表現を通じて体感できます。
会場では 「音を奏でる」 「音を読む」「音を観る」 の3 つのゾーンにアート、アニメーション、マンガ、ゲームなど約80 作品を展示します。この他、音楽表現が見られるメディア芸術の源流作品として「鳥羽絵欠び留」や「歌舞音楽略史」の挿絵などの江戸から明治初期の作品も展示します。
また日本とオーストリアのアーティストらが集うシンポジウムを予定しています。

名称:文化庁メディア芸術祭 ウィーン展2009
(Japan Media Arts Festival in Vienna 2009 )
テ ー マ:「音(OTO)」
会 期 :2009 年9 月12 日( 土) 〜 9 月20 日( 日)
会 場 :MuseumsQuartier Wien
   ( ミュージアム・クォーター・ウィーン)
主 催 :文化庁、CG-ARTS 協会
後 援 :在オーストリア日本国大使館
協 力 :MuseumsQuartier Wien、日本通運
入場料:無料

※「日本オーストリア交流年2009」認定事業として開催します。
※ 昨年度は「文化庁メディア芸術祭 シンガポール展 2008」を開催。24 日間で海外展過去最高の24,401 名にご来場いただいた。

■ 上映会
日本のアニメーションは映像表現だけでなく、アニメーション・サウンドにおいても世界的な評価を得ています。今回は音楽に特徴のある『攻殻機動隊』や『ピアノの森』など、劇場用長編アニメーション作品を上映します。
日 程 : 2009 年9月12 日(土)〜 20 日(日)
     * Web にてスケジュールをご確認ください。http://plaza.bunka.go.jp/vienna/
入場料 : 無料
会 場 : 会場内ミニシアター
作 品 :『カウボーイビバップ 天国の扉』渡辺信一郎(監督)
 『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Solid State Society』神山 健治(監督)
 『ピアノの森』小島 正幸(監督)
 『Genius Party』渡辺 信一郎 / 他6 名

執筆者

Yasuhiro Togawa