この度、海獣シアター/アスミック・エース製作による塚本晋也監督の最新作『TETSUO THE BULLET MAN』が、再来月9月2日から開催される第66回ヴェネチア国際映画祭・コンペティション部門へ正式出品することが決定しました!
塚本監督は同映画祭にて、2002年『六月の蛇』でコントロ・コレンテ部門審査員特別賞を受賞。1998年『BULLET BALLET バレット・バレエ』、2000年『双生児』、2004年『ヴィタール』を招待作品として上映しており、5度目の正式出品。また、1997年第54回開催時には大島渚以来の審査員も務め、2005年にも2度目の審査員として参加。今回は初めての栄えある“コンペティション部門”への出品。日本映画としては過去、『羅生門』(52)、『無法松の一生』(58)、『HANA-BI』(97)の3作が最高賞となる金獅子賞を受賞している。塚本監督と主演のエリック・ボジック、桃生亜希子は現地入りを予定 。
本作は誕生から20周年を迎えた塚本監督の世界的代表作『鉄男』の21世紀版。海外を視野に入れた「全篇英語」で撮影され、いままでの続編ではない全く新しい≪TETSUO≫が誕生します。

塚本晋也監督のコメント
『TETSUO THE BULLET MAN』、伝統のヴェネチア映画祭コンペ入り。信じられません。確かに僕の映画はイタリアには縁が深い。最初の『鉄男』がローマ・ファンタスティック映画祭でグランプリをいただき、自分の映画人生が始まった。イタリアの主要都市でぼくの回顧展も大々的に開催していただいた。ヴェネチア映画祭にはずいぶん作品と共に呼んでいただき、審査員もやらせていただいた。でもコンペ部門にはまだ入ったことはない。いつかそんな日がくればいいとは思っていたが、まさか『TETSUO THE BULLET MAN』でその願いがかなうとは夢にも思っていなかった。『鉄男』が生まれて20年。やんちゃだった自分もいつしか40代最後の年となった。十数年、ずっと作りたいと言い続けてきただけに、最高のワールドプレミアとなった。ヴェネチアの空の下、新しい鉄男に大暴れしてもらおうと思う。

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執筆者

Yasuhiro Togawa