7時間半にも及ぶ驚嘆の傑作「サタンタンゴ」、熱狂的なファンを持つ伝説的映画『ヴェルクマイスター・ハーモニー』でその名を世に轟かすハンガリーの鬼才タル・ベーラ監督。ガス・ヴァン・サント、ジム・ジャームッシュが影響を受けたと公言し、ブラッド・ピットが心酔している“映像の魔術師“ タル・ベーラ監督による、7年ぶり待望の最新作『倫敦(ロンドン)から来た男』(原題:The Man From London)の公開が決定致しました。

【作品概要】
–研ぎ澄まされたモノクローム映像で綴る孤高のノワール・サスペンス–

果てることない海のそば。鉄道員のマロワンは、毎晩「ガラスの檻」のようなコントロール・ルームから、漆黒の港と駅を見下ろしている。
ある夜、偶然にも殺人を目撃し、マロワンの運命が大きく歪んでゆく……。
原作者は「メグレ警視」シリーズの文豪ジョルジュ・シムノン。
彼の隠れた名作「倫敦から来た男」を、タル・ベーラは独自のカメラワークと長回しで、丁寧に鋭く映しだし、見事に“観る文学作品”へと昇華させている。
また、モノクロームの幻想的な異世界へと、ゆっくりと観る者をいざなうのは、オスカー女優ティルダ・スウィントンを筆頭に退廃的な美しさを漂わせる女たちと、ハンガリーやチェコで活躍するベテラン俳優が演じる風変わりな男たち。
張りつめた緊張感と、優雅な時の流れが共存する、孤高のノワール・サスペンスは、タル・ベーラの新たなる伝説となる。

今秋、シアター・イメージフォーラム 他全国順次ロードショー!

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執筆者

Yasuhiro Togawa