4月16日〜19日までドイツ・フランクフルトで開催される、ヨーロッパ最大の日本映画祭
“Nippon Connection2009”。今年で開催9回目を迎える同映画祭では、メジャー大作からインディーズなど最新の日本映画や、レトロスペクティブ特集、トークイベントなどあらゆる角度から多様な日本映画の魅力を紹介している。

今年の映画祭では、「Yubari Fantastic Film Festival Special」と題した上映枠が2枠設けられ、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭の上映作品から特別にセレクトされた作品が6本上映される。

“Nippon Connection”がゆうばり映画祭のプログラムを組むのは今回で2度目。プログラミング・ディレクターの一人であるアレックス・ツァールテン氏は、2005年、財政破綻前のゆうばり映画祭のオフシアターコンペティション部門の審査員として夕張市を訪れていたこともあり、ゆうばり映画祭が休止となったの2007年の同映画祭開催時、カタログにこんなコメントを寄せている。

「日本のインディーズシーンの、最もダイナミックで大胆不敵、エネルギーの塊のような映画のショーケースである“ゆうばり”の危機に際し、我々は近年のベストフィルムの何本かを上映する事によって、この信じられないほど重要な名物映画祭をサポートする旨を表明する。」

今年セレクトされたラインナップは下記の6本。
09年オフシアターコンペティションで上映された高橋康進監督の長編映画『ロックアウト』、『泥棒日記』『夏苗ちゃん』(小林でび監督/09年フォーラムシアター上映作品、08年オフシアター上映作品)、『不協和音』(09年オフシアター上映作品)、『大地を叩く女』(08年オフシアター上映作品<グランプリ>)の4作品がセレクション上映される。

ほかにはメインプログラムに、『20世紀少年』『ぐるりのこと』『歩いても歩いても』など昨年の日本映画のヒット作や本田隆一監督の『GSワンダーランド』やタナダユキ監督『俺たちに明日はないッス』など話題の監督たちの最新作がプログラムされている。

海外ディレクターの独自の視点から邦画約130本が集められた“Nippon Connection”。ある意味日本映画界の縮図ともいえるこの映画祭に、ゆうばり映画祭のプログラムが取り上げられていることは、日本映画界におけるゆうばり映画祭の存在の重要度を示しているともいえるだろう。

詳細はこちら
■ニッポンコネクション公式ページ
http://www.nipponconnection.de/

■ゆうばり国際ファンタスティック映画祭公式ページ
http://yubarifanta.com/

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