角川映画配給、映画『禅 ZEN』が10日、全国57スクリーンで公開され、大ヒットのスタートを切った。
 初日から3日間の成績は、動員42,321人、興収48,624,860円と1スクリーンあたりの興収平均が約85万円となり、今週末公開作品の中でダントツナンバー1の成績となり、今年最大の劇場の賑わいとなった。
 全国的に初回からシニア層を中心に大盛況。特に角川シネマ新宿は300のキャパで立ち見の回が出たり、シネカノン有楽町2丁目は初日・初回から全回満席・売り切れの状態が3日間続いた。この初日3日間の成績は『寝ずの番』(角川映画配給、54館スタート、全国最終興収4.2億)の130%という大ヒットのスタートとなった。

 作品は、750年前の鎌倉時代、現代と同じ乱世を生き、あるがままに自然の流れに身を任せ、ただひたすらに坐る「坐禅」によって、人々を導いていった道元禅師の清冽な生涯を描いた歴史ロマン。彼の唱えた言葉や思想は、映画を通して、今の時代にも変わらぬ影響力をもたらし、それにふれる観客の心に「今こそ、禅」というコピーとともに深く響きわたった。

年末から年始にかけての、中村勘太郎氏ほかキャストのメディア出演、TVスポット、 12月30日、31日に朝日新聞で掲載した全ページ広告、企画交通広告などが相互に連動し、さらに1月6日に行われた新春外国人坐禅試写会での中村勘太郎氏の交際宣言の大々的メディア報道が起爆剤となり、作品への関心が大きく高まり、曹洞宗関係者以外の集客がヒットの大きな要因となった。

 映画『禅 ZEN』は、そのようなメディア露出の一方で、根底には今の時代に求められるテーマが大きく介在していた。混迷し、閉塞感漂う現代社会で、誰もが抱いている将来への不安。その中で、映画『禅 ZEN』は、新たな2009年の幕開けに今年をどのように生きていくかの道しるべとなると同時に、今年の流れを示唆する作品として、大きな存在感を指し示すことができた。

映画『禅 ZEN』は、角川シネマ新宿、シネカノン有楽町2丁目、ヒューマントラストシネマ渋谷他にて大ヒット公開中!

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執筆者

Naomi Kanno