開催概要

主催:ちいさなひとのえいががっこう
助成:独立行政法人国立青少年教育振興機構(子どもゆめ基金)
日時: 2008年6月28日(土) 14:00-16:00
会場:杉並区立中央図書館 視聴覚ホール (杉並区荻窪3-40-23)
    →JR中央線、地下鉄丸ノ内線「荻窪」駅南口から徒歩10分
   地図→https://www.library.city.suginami.tokyo.jp/TOSHOW/html/SHISETSU/index_01.html
料金:無料 (先着50名)
ブログ:http://yaplog.jp/eigagakkou/
お問い合わせ:ちいさなひとのえいががっこう(担当:岡崎)
   携帯:090-7132-8393 e-mail: eigagakkou@hotmail.co.jp
  *大人だけの参加(見学、取材など)をご希望の際はあらかじめご連絡ください。

■上映スケジュール
【14:00 開始】
 14:00 映画を観る前のお話
 14:05 おはなしくらべ
「盗まれた書類」朗読
「ふしぎなくすり」上映 16mm、14分
「夜の事件」朗読
「ようこそ宇宙人」上映16mm、14分
 15:00(休憩、映写機見学)
 15:20「キツツキ計画」朗読
「キツツキ計画」上映16mm、15分
 【16:00 終了予定】
* まず、映画の原作となった星新一さんの作品を朗読します。子どもたちの感想などを聞いたあとに、それぞれの映画を上映します。映画を見終えたあとに、また感想や気付いた点を子どもたちと話し合って、それぞれの違いや映画の読み取り方などを引き出すワークショップを行います。

■上映作品の解説

「ふしぎなくすり」
(14分/1965年/カラー/日本/16mmフィルム)
画期的な薬を発明したF博士。噂を聞きつけた怪盗ドロンとトンキーは、一度は博士に断られたものの、研究所に忍び込みその薬を盗み出すことに成功する。しかし、早速薬を飲んだトンキーに異変が…。
岡本忠成が独立してエコー社を設立して初めて手がけた作品。木や皮を使った人形アニメがかわいらしくデフォルメされ、アクションを活かす小道具の数々も楽しい。原作:「盗まれた書類」

「ようこそ宇宙人」
(14分/1966年/カラー/日本/16mmフィルム)
地球侵略のために様子を探りに夜の遊園地にやってきた2人組のキル星人。そこで出会ったロビン(実は遊園地のガイドロボット)を脅すが、彼女はまったく驚かないばかりか、宇宙人に対して平和的に親切に接する。その姿を見て、宇宙人たちは…。
ガラスやプラスチックの素材を使った、透明感のある画面のアニメ。人形たちが音楽にあわせて歌い踊るシーンでは、ちゃんと振り付け担当のスタッフも迎えて演出している。原作:「夜の事件」

「キツツキ計画」
(15分/1966年/カラー/日本/16mmフィルム)
怪盗ドロンと間抜けな三人組は、何百羽ものキツツキを使った奇想天外な強盗計画をたてる。それは条件反射でキツツキたちが街中の警報機や防災ベル、工作機械などのボタンを押して混乱している隙に強盗しようというものだった。しかし、思わぬ誤算が…。
木彫りのレリーフによる人形を使った半立体のアニメ。これにより立体アニメと比べて、垂直方向のアクションやダイナミックなメタモルフォーゼが可能となっている。原作:「キツツキ計画」

★ ★ 星新一 プロフィール ★★  (星新一公式サイトより引用)
1926年9月6日、東京・本郷区駒込曙町生まれ。生家の星製薬株式会社取締役社長、副社長を経て、1958年「セキストラ」により、商業誌デビュー。宇宙開発時代の到来と重なり、日本SF文学の旗手として脚光を浴びる。
400字詰め原稿用紙にして10数枚程度のショートショートと呼ばれる小説形式を得意とし、当用漢字しか用いない平易な文章、時事風俗や固有名詞、性や殺人を描かない透明感のあるその作風は、年齢性別国籍を問わず広い読者層、とくに小中学生の子供たちに支持され、「ショートショートの神様」と呼ばれた。
作品には、『ボッコちゃん』『ようこそ地球さん』『きまぐれロボット』などのショートショート集があるほか、長編や伝記も発表している。生涯にわたり、1001編以上のショートショートを発表。
1997年12月30日、死去。享年71。1998(平成10)その功績を称え、日本SF大賞特別賞が贈られる。刊行部数は新潮文庫だけでも3000万部に及び、今なお増刷・復刊が行われている。

★★ 岡本忠成 プロフィール ★★
1932年1月11日、大阪・豊中生まれ。大学卒業後、2年間の会社勤務を経て、日大芸術学部映画学科へ入学。卒業後は持永只仁が立ち上げたMOMプロダクションに入社、アニメーターとして活躍する。1964年に独立し、株式会社エコーを設立、デビュー作となった「ふしぎなくすり」以降、独自の作風を発揮しながら数々の短編アニメーションを製作する。
代表作には「ようこそ宇宙人」や「花ともぐら」などの星新一の作品を原作としたシリーズ、その他の有名な民話をもとにした「おこんじょうるり」「さるかに」「モチモチの木」、また唄とのコラボレーションでは合唱曲「チコタン」や、NHKみんなのうたのシリーズなどがあり、特に「メトロポリタンミュージアム」は広く人に親しまれている。
毎日映画コンクール大藤賞、芸術祭大賞、キネマ旬報ベストテン1位(文化映画部門)やヴェネチア国際児童映画祭銀賞など、国内外で受賞多数。
1990年2月16日、死去。遺作は、パペットアニメショウで共に作品を発表してきた盟友の川本喜八郎監督との共作による「注文の多い料理店」。

■「ちいさなひとのえいががっこう」とは…?
 「映画を勉強しよう!」をコンセプトに、子どもも親も一緒になって映画を楽しめる場を作りたい、とボランティアの有志が集まって活動を始めたサークルです。これまでに「こどもえいがかい」を19回開催してきました。第21回は設立3周年を記念してこれまでに上映してきた作品の中から、リクエストにお応えしてアンコール上映を7月にセシオン杉並で予定しております。
開始してから3年ほどの活動ですが、これからもいろいろな映画上映会で映画を楽しんだり、近くの映画館へ遠足に行ったり、映画の作り方の秘密を知るためのワークショップを企画しようと考えています。
ただいま「ちいさなひとのえいががっこう」では、一緒に活動をしてくれるボランティア・スタッフ(年齢・職業関係なし!)と、一緒に映画を楽しんで観てくれる生徒を募集しています。ブログはhttp://yaplog.jp/eigagakkou/
詳しくは、eigagakkou@hotmail.co.jp (岡崎)までお問い合わせください。

執筆者

Yasuhiro Togawa