★第407回現代中国映画上映会(定期上映会)★
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●上映作品:劇映画《パープル・バタフライ》
       2003年上海電影集団公司・Dream Factory制作
       35mm/カラー/ビスタサイズ/127分/日本語字幕スーパー
       原題◎紫蝴蝶(Purple Butterfly)
       監督◎婁ye(ロウ・イェ)      脚本◎婁ye(ロウ・イェ)
       撮影◎王yu(ワン・ユィ)      音楽◎Jorg Lemberg
       美術◎劉維新(リゥ・ウェイシン)
       主演◎章子怡(チャン・ツィイー)、劉?(リゥ・イェ)、仲村トオル
          馮遠征(フォン・ユェンヂェン)、李冰冰(リー・ビンビン)
●上映日時:7月29日(土) 午後6:55〜 (開場は6:35)
●上映会場:文京シビックホール(小ホール)
(文京区役所がある文京シビックセンター2F)
東京メトロ丸ノ内線・南北線 後楽園駅 直結
都営地下鉄三田線・大江戸線 春日駅 直結
地図: http://www1.parkcity.ne.jp/gentyuei/civic.htm
●会 場 費:1200円(会員)、1600円(非会員=当日)
●入 会 金:600円(同時入会可、有効期間1年)
年間フリーパス(8100円)もあります。

 1928年の旧満州。父親についてこの地に来ていた伊丹英彦は中国人の恋人・辛夏(シンシァ)と別れ、日本に帰国して秘密諜報部員になった。辛夏の兄は抗日地下組織で活動していたが、彼女の目の前で日本人に暗殺されてしまった。辛夏は上海に行き、抗日地下組織『紫蝴蝶(パープル・バタフライ)』。に入った。
 1931年の上海。電話交換手として働く伊玲(イーリン)は恋人の司徒(スートゥ)を駅まで迎えに行った。日本諜報部員の山本を駅で暗殺すべく抗日組織は刺客を雇っていたが、その情報はどこからか漏れていた。乗降客で混雑する駅でちょっとしたことから司徒は刺客に間違えられた。銃撃戦が始まり、混乱の中で伊玲は誤って射殺された。弾を発射したのは辛夏だった。
 刺客として地下組織の資料を受け取った司徒は山本の部下である伊丹に捕まってしまった。彼は秘密諜報部員として上海に来ていたのだ。司徒への執拗な拷問は無駄だった。無垢の市民だったからだ。伊丹は司徒を釈放するが、ある条件を付けた。
地下組織側はこれといった理由なしに釈放された司徒を裏切り者だと判断した。司徒は日本諜報部と抗日地下組織の両方からマークされるようになってしまう。
 辛夏は丁慧(ディンホェィ)と名前を変え、織物工場や病院などの職場を転々としていた。彼女は伊丹の元恋人であることを利用して彼に近づいた。伊丹は昔話をし、3年ぶりの再会に愛を確かめ合ったように見えた2人だったが、丁慧の目的は違っていた。あくまでも組織の指示で動いていたのだ。一方、司徒は恋人の復讐を果たすため、伊丹と連絡を取りながら丁慧を追いかけていた。
 地下組織はパーティを利用して山本を倒す計画を進めていた。丁慧をダンスに誘った伊丹は彼女の耳元でそっと囁いた。『山本は帰国済みだ、君たちの指導者は死んだ、目的はもう果たせない』と。彼女の素性は伊丹にばれていたのだ。茫然自失して涙する丁慧。そして次の瞬間、司徒が飛び込んできて…。

 雨や暗い夜のシーンが非常に多い上、台詞が極端に少ないという特徴を持つ本作は、婁yeのデビュー作《危情少女》(1994)同様、難解な一面を持つ作品である。本作は2003年カンヌ映画祭コンペティション部門に出品された。婁yeの最新作は今年のカンヌ映画祭出品作《頤和園》(2006)。
 主演女優の章子怡は説明の必要がないまでに有名になった中国のトップ女優である。本作の彼女は特徴ある笑顔を封印し、抗日地下組織員という難しい役を見事に演じている。仲村トオルの巧みな中国語は驚きに値する。司徒を演じた劉yeは《山の郵便配達》や《藍宇〜情熱の嵐》などでお馴染みの若手の第一人者である。

★★★今後の上映予定★★★
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 7月29日(土) 18:55〜 《パープル・バタフライ》(主演:章子怡)
 8月12日(土) 10:20〜 《大閲兵》(監督:陳凱歌)
         13:00〜 《さらば、わが愛〜覇王別姫)(監督:陳凱歌)
         16:10〜 《大閲兵》(監督:陳凱歌)
         18:10〜 《さらば、わが愛〜覇王別姫)(主演:張國榮)
 9月 2日(土) 10:20〜 《一瞬の夢》(監督:賈樟柯)
         13:00〜 《プラット・ホーム》(監督:賈樟柯)
         16:20〜 《青の稲妻》(監督:賈樟柯)
         18:55〜 《世界》(監督:賈樟柯)
 9月16日(土) 18:55〜 上映作品未定(1作品上映)
10月 7日(土) 18:55〜 上映作品未定(1作品上映)

上映会場はすべて文京シビックホール(小ホール)になります。
文京シビックホール(文京シビックセンター)の地図は次のアドレスをご覧下さい。
http://www1.parkcity.ne.jp/gentyuei/civic.htm

11月から来年1月はシビックホールが工事で使えないため別会場を利用して上映会を開催します。日程と会場が決まりましたらHPなどでお知らせします。

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