9月21日より25日まで福岡で開催されていた、第49回アジア太平洋映画祭は、コンペティション参加作品全43作品から、作品賞に「台北21」(アレックス・ヤン監督)、監督賞に「オールド・ボーイ」のパク・チャヌク監督などを選出して閉幕した。
 作品賞の「台北21」は、交際7年目を迎えた20代の男女の揺れる一週間を描いた一作。監督のアレックス・ヤンにとっては、2002年の東京国際映画祭アジアの風部門上映の「引き金」に続く長編第二作になる。
 日本からは、「嗤う伊右衛門」から香川照之の助演男優賞と中澤克巳の美術賞、「透光の樹」から田中陽造の脚本賞、また、視覚効果賞を「デビルマン」の佛田洋と氷見武士が受賞している。
 全16部門の受賞者・受賞作品は以下のとおり。(映画祭規定により国名ではなく都市名を表記した)

作品賞:「台北21」アレックス・ヤン監督(台北)

監督賞:パク・チャヌク監督「オールド・ボーイ」(ソウル)

主演男優賞:チェ・ミンシク「オールド・ボーイ」(ソウル)
主演女優賞:マヤ・カリン「月下美人と吸血女」(クアラルンプール)
助演男優賞:香川照之「嗤う伊右衛門」(東京)
助演女優賞:リン・メイシウ「黒狗親分が来た」(台北)

脚本賞:田中陽造「透光の樹」(東京)
撮影賞:モハマド・アズラ・カマルディン「星に願いを」(クアラルンプール)
編集賞:ダニー・パン&パン・チンヘイ「インファナル・アフェア 無間序曲」(香港)
録音賞:コンラット・ブラッドリー・スレーター「前奏曲」(バンコク)
音楽賞:チャーチイ・ポンプラパーパン「前奏曲」(バンコク)
美術賞:中澤克巳「嗤う伊右衛門」(東京)

短編賞:「出会い」チャン・ソニョン監督(ソウル)
アニメーション賞:「オシーム」ソン・ベギョン監督(ソウル)
視覚効果賞:佛田洋&氷見武士「デビルマン」(東京)
審査員特別賞:「私は子どもの頃に死んだ」ゲオルギー・パラジャーノフ監督(モスクワ)
       「スリープ ウォーキング ウーマン」グエン・タイン・ヴァン監督(ハノイ)