New York International Independent Film and Video Festival
海外ドキュメンタリー部門 最優秀賞受賞作品
人は
自分の中に
作りあげた「牢獄」から
いかに自由に
なれるか
 

10月9日(土)からポレポレ東中野にて4週間のロードショー!
上映時間 13:00 15:00 17:00 19:00
特別鑑賞券¥1300(税込)劇場窓口、チケットぴあ、プレイガイドにて発売中。
当日料金:一般¥1500/大学・専門¥1300/中学・高校・シニア¥1000
毎週土曜日、監督+スペシャルゲストのトークあり!
10/9(土)ピーター・バラカンさん(音楽評論家)
10/16(土)山本譲司さん(『獄窓記』著者)
10/23(土)原田正治さん(『弟を殺した彼と僕』著者)

「社会復帰してゆく受刑者が、再販しないように働きかけること。
 これが、取り返しのつかない罪を犯した自分にできることだと思う」
レイエス・オロスコ(Lifer)

Lifers ライファーズとは?                     
受刑者が300万人を超える米国。そこには10万人あまりのLifersライファーズ(終身刑、もしくは無期刑受刑者)たちが存在する。彼らは殺人や強盗などの深刻な犯罪を犯し、「更生不可能」というレッテルをはられた人びとであり、社会から忘れられた存在である。
そんなライファーズが参加している犯罪者の更生プログラム『AMITY(アミティ)』がある。カリフォルニア州・サンディエゴ郊外にあるRJドノバン刑務所。再犯率が他の刑務所と比べて3分の1も低いこのプログラムでは、約200人の参加受刑者たちが「自分がなぜ犯罪を犯すようになったのか」の問いに徹底的に向きあう。そして、それぞれが罪の償いを模索し、「どのような未来を生きたいか」というビジョンを作りあげていく。
 殺人罪や強盗罪などで服役期間が30年になるLifersの一人、レイエス・オロスコがいう。
 「釈放されるかどうかが問題なのではなくて、受刑者である私たちは、自分の中に作り上げた『牢獄』から解き放たれる必要がある。たとえ刑務所から出られなくとも、変わるチャンスが与えられれば、今までの生き方にしがみつく必要なんてなくなる。それに、いつの日か出られるかもしれないという希望があれば、頑張り通せると思う」

ドノバン刑務所のライファーズたち
TV番組の取材で出会った「犯罪者」たち                
 TV番組の取材を通して犯罪者の更生施設「アミティ」を訪れてから、10年近くたつ。その間、様々な出会いがあった。罪を犯し、刑務所に服役した後に、社会の中で生き直そうとしている人たちとの出会いである。共同生活施設に暮らす保護観察中の若者、芸術家として成功をおさめる青年、弁護士をめざして大学で学ぶ少女、デモンストレーターと呼ばれるスタッフなど。その多くは十代の頃から薬物に手を出し、他人に危害を加え、逮捕を繰り返す「凶悪」な犯罪者だったという。しかし、私の目の前にいる彼ら/彼女らは、「凶悪」という言葉からは想像もつかないほど穏やかで優しい。
「あなたが変わりたい、と思えるようになったきっかけは何だったの?」
そんな質問をどれぐらいの人に投げかけてきただろう。
そして、彼/彼女らは決まってこう答えるのである。
 「ライファーズ(終身刑受刑者)のおかげだよ」
 
暴力や犯罪に私たちはどう向き合えばいいのか?
 「凶悪」な罪を犯したライファーズとはどのような人たちなのだろう。被害者に対してどのような思いでいるのか?殺人のような取り返しのつかない犯罪に対する「償い」とは?他の受刑者や家族との関係は?塀のなかで一生過さねばならないかもしれないライファーズにとって、日々の支えとは?また遺族にとって事件からの年月とは?私たち社会は、暴力や犯罪にどう向き合えばいいのだろう。本作品は、このようないくつもの疑問からスタートしました。
 映像を通してライファーズに出会い、暴力や犯罪に私たちそれぞれがどう向き合えばいいのかを、一緒に考えてみませんか?
坂上香(監督・プロデューサー)

15年もしくはそれ以上刑務所に服役している、長期受刑者の内面に深く迫った作品。彼らの心にはどんなことが起こっているのか? 彼らは自らの心の内を表現できるのか? こういったことに関心を持ったなら、本作品を見るべきである。テレビ飼いで成功を収めてきたディレクターの坂上香の映像は、洗練され、実に才能に満ち溢れている。本作品では、仮釈放委員会や刑務所での様子を絡めながら、インタビューによって受刑者たちの心の内を引き出し、それらを丁寧に描いている。
「Lifers ライファーズ 終身刑を超えて」は最初から最後まで見逃せない。
                アノー・コッター
                  ニューヨーク国際インディペンデント映画祭選考委員

関係者来日 全国6都市ツアー 上映会&トーク 映画「ライファーズ」を語る
9/5 東京 9/7 札幌 9/8 仙台9/10 岡山 9/11 京都 9/14 名古屋
全国6カ所で「ライファーズ」の上映会と、監督・坂上香とアミティ(米国の犯罪者更生施設/治療共同体)創設者の2人を招いてのトークイベントを開催します。
劇場公開予定
東京/東中野ポレポレ座 10月9日(土)から4週間ロードショー
大阪/第七芸術劇場 11月予定

製作&配給:out of frame/プロデューサー・監督・編集:坂上香/撮影:南幸男(映画「自転車でいこう」)/録音:森英司(映画「ディスタンス」)/音楽:ロジャー・スコット・クレイグ(映画「ペリカン文書」)/ナレーション:マヤ・ムーア(ジャーナリスト)/協力:The Lifers映画支援プロジェクト Neo P&T AMITY Foundation
2004/ドキュメンタリー/カラー/91分/ビデオ/日本

ライファーズ公式サイト http://www.cain-j.org/Lifers/index_J.html