★第370回現代中国映画上映会★
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●上映作品:《茶館》
1982年北京映画制作所制作 35mmカラー・ビスタサイズ
120分 日本語字幕スーパー 原題:茶館
原作:老舎『茶館』
監督:謝添(シエ・ティェン) 脚本:老舎(ラオショー)
撮影:鄭?元(ヂェン・ユィユェン)
主演:于是之(ユィ・シーヂー)、鄭榕(ヂェン・ロン)
藍天野(ラン・チェンイェ)、童超(トン・チャオ)
程中(チェン・ヂョン)、胡宗温(フー・ゾンウェン)
黄宗洛(ホァン・ゾンルォ)
●上映日時: 9月 26日(金) 午後6:55〜(開場は6:35)
●上映会場:文京シビックホール(小ホール)
(文京区役所がある文京シビックセンター2F)
営団地下鉄丸ノ内線・南北線 後楽園駅 直結
都営地下鉄三田線・大江戸線 春日駅 直結
●会 場 費:1200円(会員)、1500円(非会員)
(入会金:500円—同時入会可、有効期間1年)
年間フリーパス(7000円)もあります。

これは北京にある茶館を舞台にした物語である。
1898年、腐敗した清王朝は滅亡しかけていたが、北京にある裕泰茶館の商売は繁盛していた。その茶館を経営するのは王利発。そこにはきれいな声を聞かせる鳥を入れた籠をもつ人、闘わせるためのコオロギを自慢する人、古い玉器を売り買いしたり占いをしたりしている人たちなどが数多く出入りしていた。茶館は様々な人が四方山話をする社交場であり、そこは社会を反映する鏡のようだった。
疲弊した農村から出てきた農民は僅かな食料と引き換えに子供を売る場所としてその茶館を選んだ。一方で金持ちも茶館に出入りしていた。清朝を倒そうとするものが茶館で捕まり、そこは清朝末期の断末魔の叫びが聞こえてくるところでもあった。
清朝が倒れた翌年。袁世凱がこの世を去り、軍閥が割拠する民国初年。北京にあった多くの茶館は閉館を余儀なくされたが裕泰茶館は必死の経営努力で立て直しを図っていた。茶館では蓄音機のスピーカーが音楽を奏でて客を呼び込み、サイドビジネスとして大学生を下宿させようとしていた。社会の混乱は一向に収まらず、腐敗した兵隊たちや警官がやってきて横暴の限りを尽くす。王利発は老舗の茶館を守るために必死の努力を続けるのだった。
国民党の施政下にあり、その不敗の影響を一番受けるのは常に庶民である。王利発が守ってきた茶館も国民党の特務に乗っ取られてしまう。裕泰茶館はどうなるのだろうか…。

本作は老舎(1899〜1968)が新中国誕生後に発表した話劇『茶館』を1982年に完全映画化したものである。話劇『茶館』は3幕もので、清朝末期、民国初期、新中国誕生前夜という3つの時代を、裕泰茶館という茶館で展開されるその時代時代の世相を反映した事件を通して庶民の生活を描いた一大時代絵巻である。
原作者である老舎は『駱駝の祥子』『離婚』『龍須溝』』『方珍珠』『月牙児』など北京を舞台にした数多くの作品を残しており、ノーベル文学賞候補といわれたが、文化大革命時期に非業の死を遂げた。

本作は長らく上映不能でしたが、今回奇跡的に復活上映できるようになったものです。この機会をお見逃しなくご覧下さい。

★★★今後の上映予定★★★
 9月26日(金) 18:55〜 《茶館》(原作:老舎)
10月11日(土) 10:40〜 《人生は琴の弦のように》(監督:陳凱歌)
          13:20〜 《黄色い大地》(監督:陳凱歌)
          15:40〜 《大閲兵》(監督:陳凱歌)
          18:55〜 《東方紅》(奇跡の特別上映!)
11月 1日(土) 18:55〜 《沈む街》(監督:章明)(日本最終上映)
11月29日(土) 18:55〜 上映作品未定(1作品上映)
12月12日(金) 18:55〜 上映作品未定(1作品上映)
12月27日(土) 18:55〜 上映作品未定(1作品上映)
 1月10日(土) 18:55〜 上映作品未定(1作品上映)
 1月17日(土) 18:55〜 上映作品未定(1作品上映)
 2月 7日(土) 18:55〜 上映作品未定(1作品上映)
 2月21日(土) 18:55〜 上映作品未定(1作品上映)
 3月12日(金) 18:55〜 上映作品未定(1作品上映)

上映会場はすべて文京シビックホール(小ホール)になります。
また、10月の上映会は毎回入替制となります。
文京シビックホール(文京シビックセンター)の地図は次のアドレスをご覧下さ
い。 http://www.parkcity.ne.jp/~gentyuei/civic.htm

以上

現代中国映画上映会 gentyuei@parkcity.ne.jp
http://www.parkcity.ne.jp/~gentyuei/