社会状況への影響を考慮され永らく劇場公開されなかった幻のドキュメンタリーが34年の沈黙を破る!
1995年の山形国際ドキュメンタリー映画祭に、何の前触れもなく突如現れたのがこの映画だった。’70年安保闘争を中心に揺れ動いていた1968年の日本の若者たちを追いかけたドキュメンタリー。内乱寸前の日本の姿を映し出したこのフィルムは、平穏無事に過ごしている我々の心に突き刺さらずに入られない。上映されたこと自体が奇跡のようなこのフィルムは、波乱の歴史を持っている。

今村昌平、熊井啓などの社会派作品を手がけ、また一方では浦山桐郎、神代辰巳などのデビュー作を手がけた異色プロデューサー・大塚 和(かのう)。藤田敏八、河辺和夫、斉藤光正に『私が棄てた女』の撮影が中断して体の空いた浦山監督を加えて、四人の若手監督が1968年の夏、世界的な反体制運動のうねりに揺れる日本へ、まっすぐにキャメラを向けた。

故藤田監督の幻のドキュメンタリー映画『にっぽん零年』は、2002年6月より渋谷・ユーロスペースにて公開!

□作品紹介
http://www.cinematopics.com/cinema/works/output2.php?oid=2995