新世紀最初の年に第30回の記念大会を迎えたロッテルダム国際映画祭コンペティシ
ョン部門正式招待されたサンセントシネマワークス提供の古厩智之監督、仙頭武則
プロデュース『まぶだち』が、グランプリに当たるタイガーアワードと国際批評家
連盟賞をW受賞。
同賞は、過去に日本人では風間志織監督『冬の河童』(94)、橋口亮輔監督『渚のシ
ンドバット』(96)が受賞しており、3人目しかも国際批評家連盟賞とのダブル受賞
となった。
授賞式に望んだ関係者のコメントが寄せられているの紹介します。「4年前に獲れ
なかったタイガーアワードを獲れました。やっと次の試合が始まるような心境です
。」(仙頭プロデューサー)「やっと観客に出会ってこの映画が完成したような気が
します。長いあいだ映画を撮っていなかったので、みんなに私の気持ちが届くか不
安だったけど受賞してホッとしています。」(古厩監督)と。

『まぶだち』は、1980年代初頭の古厩監督の故郷長野県の豊かな自然と素朴な町並
みを舞台に監督の中学生時代を彷彿させる主人公サダトモと仲間たちの友情をベー
スに描く一夏の成長物語です。監督の古厩智之は若干26歳で監督した長編第1作『
この窓は君のもの』(94)にてバンクーバー映画祭「ドラゴン&タイガー・ヤングシ
ネマ賞」(アジアの若い才能に対して与えられる)を受賞。同年の日本映画監督協会
新人賞も受賞し期待の新鋭として脚光をあびました。その後、実に7年を経て再び
仙頭と組み、撮影に猪本雅三(『M/OTHER』『独立少年合唱団』)、音楽に茂野雅道
(『萌の朱雀』『楽園』(萩生田宏治監督))、編集に掛須秀一(第1期からJ・MOVIE・WARS
シリーズ全作品を手がける)とJ・MOVIE・WARSを支えてきた実力派スタッフとともに
長編2作目となる本作にて快挙を達成。

公開は、今秋予定。
配給は、サンセントシネマワークス。