キャリー2/THE RAGE:CARRIE 2

あの恐怖の惨劇から20年・・・。
今もう一人の彼女が覚醒する。

2000年6月よりシネマミラノにてロードショー公開

1999年/アメリカ映画/1時間44分/ビスタサイズ/
レッド・バンク・フィルムズ・プロダクション制作/
ユナイテッド・アーチスト・ピクチャーズ提供/
配給:(株)ギャガ・コミュニケーションズ=ムービーテレビジョン(株)

<INTRODUCTION>
超能力を持つ女子高生が演じる壮絶な復讐劇を、センシティブにスタイリッシュに
描いた伝説のカルト作『キャリー』。『エクソシスト』と共に、70年代オカルト映
画の傑作に数えられるこの作品は、原作者スティーブン・キングと監督ブライアン
・デ・パルマの名を、一躍世界に知らしめた青春ホラーの原点だ。『スクリーム』
『ラストサマー』の両シリーズも、おそらく『キャリー』なくしては存在しえなか
ったはず。そしていま、『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』や『シックス・セン
ス』が世界中にオカルト・ブームを巻き起こすなか、真打とも言うべき『キャリー
』の続編が、20年ぶりに帰って来た!

舞台は、前作の惨劇を生き残ったスーが、カウンセラーをつとめる高校。ここに通
うレイチェルは、キャリーと同じ念動力を持つ孤独な少女だ。彼女の力を悪魔の仕
業と信じる母が病院に収容されたあと、愛犬とたったひとりの親友以外、誰にも心
を許さず生きてきたレイチェル。しかし、そんな彼女にも、ごく普通の女の子に生
まれ変わるチャンスがめぐってくる。学園のヒーローとの恋、ファースト・キス、
そしてメイク・ラブ。人を信じ、愛する喜びを知ったレイチェルの胸は、生まれて
初めての幸福で満たされていく。だがそれも束の間、残酷なクラスメイトの罠には
まった彼女には、呪われたパワーを爆発させざるをえない苛酷な運命が待ち受けて
いた。

狂信的な母親に抑圧され、始終ビクビクとおびえていた前作のキャリーに比べ、新
ヒロインのレイチェルは、世の中を醒めた目でみつめているタフでクールなキャラ
クターだ。が、固いバリアに覆われた彼女の心のなかには、キャリーと同じように
、「誰かに愛されたい」という強烈な願望が渦巻いている。その思いをズタズタに
引き裂かれ、絶望のどん底に突き落とされたレイチェルが引き起こす、血と炎の惨
劇。最新のデジタル技術を駆使して描かれる衝撃のクライマックスは、画面分割の
手法を使った前作を凌ぐ恐怖と迫力。加えて、ヒロインの心象風景をスローモーシ
ョンやフィルターの効果で浮き彫りにするイメージ映像も、前作以上にスタイリッ
シュな趣向に富んでいる。「好きなホラー映画は何だ?」という『スクリーム』の
パロディが盛り込まれるなど、いまどきの学園ホラーのツボを抑えた遊び心のある
演出も魅力だ。
キャリーを演じてオスカー候補にあがったシシー・スペイセクを筆頭に、エイミー
・アービング、ジョン・トラボルタらを輩出した1作目と同様、明日のスター候補
がズラリとそろったキャストの顔ぶれも見逃せない。眼光の鋭さを武器にレイチェ
ルを力演するのは、ローレンス・フィッシュバーン主演の「冬のライオン」をはじ
め、数々のブロードウェイ劇で活躍する実力派エミリー・バーグル。学園のヒーロ
ー、ジェシーに扮して二枚目ぶりを発揮するのは、『バッド・チューニング』『3
人のエンジェル』などのジェイソン・ロンドン。惨劇の引き金を引くアメフト部員
には、TVシリーズ「ホーム・インプルーブメント」のザッケリー・TY・ブライ
アン、『プライベート・ライアン』のディラン・ブルーノ、サリー・フイールドの
息子イライジャ・クレイグらが扮し、個性を競い合う。また、自殺するレイチェル
の親友リサの役どころで、『アメリカン・ビューティー』でケヴィン・スペイシー
を虜にする美少女に扮したミーナ・スヴァーリが出演しているのも、大きな話題だ
。彼ら若手をサポートするのは、前作にひき続きスーの役柄で登場するエイミー・
アービング。レイチェルの母バーバラには、ブロードウェイの名舞台女優J・スミ
ス・キャメロンが扮している。

製作は、オリジナルの『キャリー』の製作者でもあるポール・モナシュ。監督は、
ドリュー・バリモア主演の『ボディヒート』でカルトな人気を誇るカット・シーア
。撮影監督は、『スターマン』のドナルド・M・モーガン。さらに、『奇蹟の輝き
』でオスカーを受賞したスチュアート・ロバートソンが、視覚効果スーパーバイザ
ーに名を連ねている。

<STORY>
レイチェル(エミリー・バーグル)は、心に思うだけで物が動かせる強い念動力(
テレキネシス)の持ち主。そんな彼女を「悪魔が乗り移っている」と思い込む母の
バーバラ(J・スミス・キャメロン)は、まだレイチェルが幼いころ精神に錯乱を
きたし、病院に収容された。以来、里親にひきとられ、誰にも心を許さず孤独に生
きてきたレイチェル。ベイツ高校に通う彼女にとって、友だちと呼べるのは、愛犬
のウォルターと幼なじみのリサ(ミーナ・スヴァーリ)だけだった。

そのリサが、校舎の屋上から投身自殺をはかるショッキングな事件が起こる。親友
を亡くしたレイチェルの精神状態を心配したカウンセラーのスー(エイミー・アー
ビング)は、オフィスに呼んでカウンセリングを受けるようにすすめるが、当のレ
イチェルはかたくなに心を閉ざすばかりだった。

リサを自殺に追い込んだのは、アメフト部員のエリック(ザッケリー・TY・ブラ
イアン)だった。彼と、仲間のマーク(ディラン・ブルーノ)、ブラッド(ジャス
ティン・ユーリッチ)、チャック(イライジャ・クレイグ)らは、恋と縁のない女
の子を誘惑しては得点を競いあうゲームに興じていたのだ。そのゲームの標的にさ
れたリサは、エリックから聞かされた真実に耐えられず、自殺を遂げたのだった。
しかし、これはエリックたちにとっても予想外の展開だった。もしもリサとのつな
がりがバレたら、大学進学もおぼつかなくなる。あせったエリックと、彼に相談を
持ち掛けられたマークは、エリックとリサの関係を示す証拠写真の在処を聞き出そ
うと、レイチェルをマークする。

いっぽう、愛犬の交通事故がきっかけで、アメフト部の花形ジェシー(ジェーソン
・ロンドン)と親しくなったレイチェルは、初めて経験する恋の予感にときめきを
覚える。実は、ジェシーもエリックらの仲間だったのだが、レイチェルに対する彼
の気持は本物だった。マークたちが、レイチェルを脅すため自宅に押しかけて行っ
たのを知った彼は、「彼女には手を出すな」と、仲間を戒めた。

そのころ、数度のカウンセリングでレイチェルの念動力を目撃したスーは、同じ力
で学園を火の海に包み込んだかつての同級生キャリーが、レイチェルと関係がある
のではないかと疑惑を抱き、病院にバーバラを訪ねた。超能力が男親からの遺伝で
あることを説明するスーに、しぶしぶバーバラが口にしたレイチェルの父親の名前
——それは、キャリーの父と同じラルフ・ホワイトの名だった。

スーは、無残な焼け跡として残るかつての母校にレイチェルを連れ出し、キャリー
が引き起こした22年前の惨劇を語って聞かせた。同時に、レイチェルに実の父の名
を告げ、「超能力がコントロールできるようにあなたを助けたい」と、説得する。
しかしレイチェルは、スーの言葉をまったく信じようとしなかった。

いまのレイチェルにとって、この世で唯一信頼できる人間は、ジェシーだった。初
めての口づけ、そしてメイク・ラブ。ジェシーの腕に抱かれたレイチェルは、ごく
普通の女の子のように、人を愛し、愛される喜びを知ったのだ。そんなレイチェル
に敵意を燃やすチアリーダーのトレーシー(シャーロット・アヤンナ)。ジェシー
のステディの座を狙う彼女は、マークらと結託し、フットボールの試合のあとに行
われるパーティで、レイチェルをなぶりものにする計略をめぐらせる。

いよいよその日がやって来た。試合は、ジェシーの活躍で大勝利のうちに終了。パ
ーティに出席するためジェシーを待っていたレイチェルは、トレーシーの仲間から
偽の伝言を聞かされ、ひと足先に会場のマーク宅へ向う。いっぽうのジェシーは、
トレーシーの巧妙な策略によって足止めをくらっていた。そうとは知らないレイチ
ェルは、謝罪を申し入れてきたマークを許し、彼らの輪のなかに溶け込んでいった
。そんな彼女の高揚した気分に、一気に冷水を浴びせかけるマークたち。彼らは、
リサの自殺を招いた残酷なゲームのこと、そして、レイチェル自身もジェシーのゲ
ームの標的だったことを口々にわめきたてながら、取り囲んだレイチェルを笑い者
にした。とたんにうごめき出すレイチェルのバラの刺青。全身に怒りをみなぎらせ
た彼女の、想像を絶するパワーが炸裂する!

<STAFF>
監督:カット・シーア
脚本:ラファエル・モロー
製作:ポール・モナシュ
製作総指揮:パトリック・パーマー

<CAST>
レイチェル:エミリー・バーグル
ジェシー:ジェイソン・ロンドン
スー・スネル:エイミー・アーヴィング
マーク:ディラン・ブルーノ
バーバラ:J・スミス・キャメロン
ブラッド:ジャスティン・ユーリッチ
エリック:ザッケリー・TY・ブライアン
チャック:イライジャ・クレイグ
モニカ:レイチェル・ブランチャード
トレイシー:シャーロット・アヤンナ
リサ:メナ・スヴァーリ
アーニー:エディ・ケイ・トーマス
ボイド・ウォレス:ジョン・ドー
エミリン・ウォレス:ケイト・スキナー