芸術か? ポルノか? その真相が27年ぶりに明らかになる

『ラストタンゴ・イン・パリ/Last Tango in Paris』(無修正完全版)
1972年/フランス・イタリア/上映時間130分/カラー/ヴィスタサイズ
配給:日本ヘラルド映画

<INTRODUCTION>
冬のパリ。中年のアメリカ人ポールと若い娘ジャンヌがアパルトマンの空き室で出
会う。最近、妻が自殺して絶望なポール。トムという恋人がいるジャンヌ。ふたり
は互いに名前も過去も知ることなく奔放なセックスに浸る…。

「映画史上の画期的出来事」、「ベルトルッチの作品は芸術作品」と、公開当時、
「ラストタンゴ・イン・パリ」には最大級の賛辞が寄せられましたが、その一方で
性描写をめぐって世界中で論議を呼び、一大センセーションを巻き起こしました。
イタリア本国では上映禁止。日本では問題のシーンはトリミングによってオリジナ
ル版の構図を損ない、ボカシによって画面の劣化を招きました。これは「ラストタ
ンゴ・イン・パリ」のような名作にとって致命的なことでした。

今回、「ラストタンゴ・イン・パリ」が、ついに”無修正完全版”で27年ぶりに再
公開されることになりまし。この映画史上の名作を手がけたのは当時、弱冠31歳の
異才ベルナルド・ベルトルッチ。彼は期待の最新作「シャンドライの恋」で再び愛
のテーマに挑んだ。初公開当時、大きな話題を呼んだのは、ハリウッドの大スター・
マーロン・ブランドがスキャンダラスな役柄に挑戦したことです。

一方、ジャンヌ役のマリア・シュナイダーは、100人の候補者から選ばれ、いき
いきとした演技と大胆なヌードで一躍脚光を浴びた。また、ジャンヌの恋人役は、
トリュフォーやゴダール作品で知られるジャン=ピエール・レオー。撮影はアカデ
ミー賞を3度受賞した名キャメラマン、ヴィットリオ・ストラーロ。美術は「暗殺
の森」「ベニスに死す」のフェルディナンド・スカルフィオッディ。そしてガトー・
パルピエリのテーマ音楽も忘れることができません。

<STAFF>
監督:ベルナルド・ベルトルッチ
脚本:ベルナルド・ベルトルッチ、フランコ・アルカッリ
撮影監督:ヴィットリオ・ストラーロ
音楽:ガトー・バルビエリ
製作:アルベルト・グリマルディ

<CAST>
マーロン・ブランド
マリア・シュナイダー
ジャン=ピエール・レオー
マッシモ・ジロッティ