2001年、日本の映画界に新たな可能性を広げるニュー・プロジェクトの誕生!

『BROTHER』
2001年/日英合作/製作:オフィス北野、レコーデッド・ピクチャー・カンパニー
製作協力:バンダイビジュアル、TOKYO FM/配給:オフィス北野、松竹

・2001年正月ロードショー

<INTRODUCTION>
北野武が脚本・監督・主演をつとめる『BROTHER』は、彼のフィルモグラフィーで
過去最大の規模を誇るものとなりました。『BROTHER』は日本側がオフィス北野の
森昌行、英国はレコーデッド・ピクチャー・カンパニー(以後RPC)のジェレミー・
卜ーマスがプロデューサーをつとめる、<日・英>合作による国際的なプロジェク
トなのです。
オフィス北野は、脚本の作成、北野監督のスケジュール管理、メインスタッフ、
北野組の起用、日本人キャスト、日本国内での撮影等についてイニシアチブをとり
また製作費約1,000万ドルの半額の出資責任を負い、日本国内の配給権と東南アジ
アでの映画セールス権を所有します。一方のRPCは、米国・L.A.撮影に関するロケ
場所の確保、メインスタッフに北野組を起用することによって生ずる米国ユニオン
との調整、米国人キャスト、製作資金の半額出資の責任を負い、日本・東南アジア
を除く全世界の配給会社へのセールス権を所有します。
両社は相互の立場を尊重しつつ、この作品が両社の共同作業であることを明確にす
べく、米国・L.A.に共同出資の現地法人“LlTTLE BROTHER lNC.”を設立。更に日
本の監督作品としては異例の完成保証制度を導入するなど、ハリウッドの撮影シス
テムと作家性を重視する北野の映画作りを融合させるという、かつてない映画製作
法にチャレンジすることとなりました。
撮影は11月21日より東京でクランク・イン、2000年1月よりL.A.に拠点を移し、2
月半ばまで約7週間の日程で行われます。このプロジェクトの実現は、監督・北野
武の今後の映画作りに大きな影響をもたらすことは言うまでもなく、21世紀からの
日本の映画製作に新たな可能性を広げる記念碑となるでしょう。

『BROTHER』の日本公開は2000年末から2001年の予定。新世紀にかけて新しい映画
作りの成果を、皆さんにお見せすることになります。

<STORY>
山本(ビートたけし)はヤクザの幹部。対立する組との抗争に敗れ、親分は殺され、
信頼していた兄弟分とも別れてしまう。たったひとりになって思い出すのは、留学
したまま消息が絶えてしまった弟ケン(真木蔵人)のこと。こうして山本は弟を追っ
てL.A.へ…。
そんなある日、すれ違いざま、因縁を吹っかけてきた黒人青年デニー(オマー・エ
プス)の目を山本は負傷させてしまう。弟がなかなか見つからない苛立ちと、言葉
も通じない異文化のただ中に迷い込んでしまった山本の研ぎすまされた防衛本能が
そうさせたのかもしれない。つてを辿り、やっと捜しあてた弟はジャンキー相手の
売人に成り下がっていた。しかも弟の仲間のひとりが目を傷つけたデニーであるこ
とも知る。突然転がり込み居座る山本との奇妙な共同生活を続けるうちに、ふたり
は厚い友情を育んでいく。
時が過ぎ、山本とその仲間たちは縄張りを拡大していき遂にはイタリアン・マフィ
アと抗争するまでに勢力を広げていく。しかし、容赦ないマフィアたちの追撃に、
山本たちは壊滅的な状況に追い込まれていく…。
『BROTHER』は、北野作品特有のバイオレンス描写、日本人ヤクザとL.A.のアフリ
カン・アメリカン、ヒスパニックなどのマイノリティ間の友情、異なった文化が織
りなすユーモアなどを描きながら、北野武の作家性と映像的センスで製作される、
本格的なアクション・ムービーとなります。

<STAFF>
監督・脚本:北野武
プロデューサー:森昌行、ジェレミー・卜ーマス、吉田多喜男
        ピーター・ワトソン
ラインプロデューサー:小宮慎二、アン・カーリ
撮影:柳島克己(J.S.C.)
照明:高尾齋
美術:磯田典宏
録音:堀内戦治
編集:太田義則、北野武
助監督:清水浩
音楽監督:久石譲
衣裳デザイン:山本耀司

<CAST>
ビートたけし
オマー・エプス
真木蔵人
加藤雅也
大杉漣
寺島進
石橋凌
渡哲也(特別出演)