自然世界への畏敬を独自の漫画表現で読者を魅了し続ける漫画家・五十嵐大介の「海獣の子供」を、映画『鉄コン筋クリート』で第31回日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞を受賞し、そのハイエッジな映像表現で世界から注目を浴びるSTUDIO4℃がついに映像化。映画『海獣の子供』が6月7日(金)に全国公開となります。
先日解禁された予告篇で、その圧倒的な作画クオリティにSNSでは驚嘆と賞賛の声が集まっており、芦田愛菜をはじめとする注目の人気若手キャストから実力派キャストの声優出演も話題となっている本作のアートブックの発売が決定しました!

全248ページにも及ぶ、膨大な制作過程の軌跡を詰め込んだアートブックから、映画を観た後に新たな発見があることは間違いありません。そして、STUDIO4℃の制作現場の最前線に読者を誘います。
 発売ににあたり、本作を含め『スチームボーイ』(04)、『鉄コン筋クリート』(06)
『青の祓魔師 ―劇場版―』(12)、「血界戦線」(15)等の映画・TVアニメ問わずエポックメイキングな作品の美術監督を務めてきた木村真二からコメントが到着!
 
 素晴らしい原作ほどアニメーションにして意味があるのか?
完結している特別な世界を大勢のスタッフで作ることが望ましいのか?
最初の頃のそのような不安も監督の渡辺さん、キャラクターデザイン・総作画監督・演出の小西さんと進めていくうちに、アニメーションでしかできない作り方で五十嵐さんの世界観を伝えられるのではと思うようになりました。
なにげない日常から始まり、海、宇宙、無限と続く物語を背景美術からの視点でまとめてみました。
木村真二

 まずは、映画館で怪作とも言える『海獣の子供』を体感して、是非アートブックを通して、更なる深淵にたどり着いてみてください。詳細をお楽しみに!!

商品情報
■書籍名:映画「海獣の子供」ARTBOOK
■発売日:6月7日(金)
■価格:3,600円(税別)
■予定ページ数:248P
■装丁:ハードカバー、B5横

木村真二氏 プロフィール
1962年生まれ。81年に小林プロダクションに入社。『プロジェクトA子』(86)で美術監督デビュー。製作期間9年をかけた大友克洋監督の超大作『スチームボーイ』(04)を経て、STUDIO4℃制作・松本大洋原作の『鉄コン筋クリート』(06)に参加。それ自体がキャラクターといえる作品の舞台「宝町」を、大胆かつ緻密な圧倒的画力をもって現出させた。その他の代表作に『ヴイナス戦記』(89)、『とつぜん!猫の国 バニパルウィット』(98)、『青の祓魔師 劇場版』(12)、『ムタフカズ』(17)など。『GENIUS PARTY』(07)の1エピソード「デスティック・フォー」、TVアニメ「ヒピラくん」(09)などの監督作もある。

イントロダクション

あなたは<生命誕生の物語>を目の当たりにする――。

独特の線使いとその描画表現で読者を魅了し続ける漫画家・五十嵐大介。初の長編作「海獣の子供」(小学館IKKICOMIX刊)は、自然世界への畏敬を下地に“14歳の少女”と“ジュゴンに育てられた二人の兄弟”とのひと夏の出逢いを、圧倒的な画力とミステリアスなストーリー展開によってエンターテインメントへと昇華させた名作。映画本編では、原作が持つ[海の中で感じる静けさと荒々しさ]や[海の匂い]を、スクリーンから溢れだすほどの“映像”と“音楽”に詰め込み、観る者全てを呑み込んでいく。映画『鉄コン筋クリート』などのハイエッジな映像表現で世界から注目を浴びるSTUDIO4℃最新作にして、そこに集いし日本アニメーション界の至宝たちが織り成す<海洋冒険譚>。
メインキャストには、テレビドラマ「Mother」で一躍その名を世間に知らしめ、その後ハリウッド作品などにも出演し、直近では連続テレビ小説「まんぷく」の史上最年少の“語り”を任されるなど、今もなお女優としての活躍の場を広げ続けている芦田愛菜、、映画『リメンバー・ミー』の主人公ミゲルの日本語吹き替えを演じ、その美声で注目を浴び続ける石橋陽彩、そして映画『泣き虫しょったんの奇跡』で演技未経験とは思えない繊細な表情をみせた窪塚愛流と、劇中キャラクターの年齢に近い等身大のキャスティングが実現。そんな彼らを支えるのは稲垣吾郎、蒼井 優、渡辺 徹、富司純子といった個性を自由自在に共鳴させる実力派俳優陣。
音楽を担うのは、今や日本にとどまらず世界的作曲家である映画音楽界の巨匠・久石 譲。長編アニメーション映画を手掛けるのは、スタジオジブリ制作の『風立ちぬ』、『かぐや姫の物語』以来6年ぶりとなる。危うくも濃密かつ深淵な作品世界に彩りを添えた彼の“音”は映画のもう一つの顔と言える。

異才たちの才気が結晶化した“唯一無二のアニメーション映画”がここに誕生した。

ストーリー

光を放ちながら、地球の隅々から集う海の生物たち。
巨大なザトウクジラは“ソング”を奏でながら海底へと消えていく。
<本番>に向けて、海のすべてが移動を始めた―――。

自分の気持ちを言葉にするのが苦手な中学生の琉花は、夏休み初日に部活でチームメイトと問題を起こしてしまう。母親と距離を置いていた彼女は、長い夏の間、学校でも家でも自らの居場所を失うことに。そんな琉花が、父が働いている水族館へと足を運び、両親との思い出の詰まった大水槽に佇んでいた時、目の前で魚たちと一緒に泳ぐ不思議な少年“海”とその兄“空”と出会う。

琉花の父は言った――「彼等は、ジュゴンに育てられたんだ。」

明るく純真無垢な“海”と何もかも見透かしたような怖さを秘めた“空”。琉花は彼らに導かれるように、それまで見たことのなかった不思議な世界に触れていく。三人の出会いをきっかけに、地球上では様々な現象が起こり始める。夜空から光り輝く流星が海へと堕ちた後、海のすべての生き物たちが日本へ移動を始めた。そして、巨大なザトウクジラまでもが現れ、“ソング”とともに海の生き物たちに「祭りの<本番>が近い」ことを伝え始める。
“海と空”が超常現象と関係していると知り、彼等を利用しようとする者。そんな二人を守る海洋学者のジムやアングラード。それぞれの思惑が交錯する人間たちは、生命の謎を解き明かすことができるのか。
“海と空”はどこから来たのか、<本番>とは何か。

これは、琉花が触れた生命(いのち)の物語。

≪映画 作品概要≫
【タイトル】『海獣の子供』
【公開表記】6月7日(金)全国ロードショー
【原作】五十嵐大介「海獣の子供」(小学館 IKKICOMIX刊)
【キャスト】芦田愛菜 石橋陽彩 窪塚愛流
稲垣吾郎 蒼井 優 渡辺 徹 富司純子
【スタッフ】監督/渡辺 歩 音楽/久石 譲 キャラクターデザイン・総作画監督・演出/小西賢一 美術監督/木村真二  CGI監督/秋本賢一郎 色彩設計/伊東美由樹 音響監督/笠松広司 プロデューサー/田中栄子
【アニメーション制作】STUDIO4℃ 
【製作】「海獣の子供」製作委員会 
【配給】東宝映像事業部
【映画公式サイト】www.kaijunokodomo.com
【映画公式twitter】@kaiju_no_kodomo
【コピーライト】©2019 五十嵐大介・小学館/「海獣の子供」製作委員会 
◆「特報1」(20秒)YouTubeリンク = https://youtu.be/XG0vQuTl_xQ